エレカシブログ 俺の道

ロックバンド・エレファントカシマシ、宮本浩次ファンブログ

宮本浩次に何かを託している。

他のエレファントカシマシのファンの人が宮本浩次エレファントカシマシのどこを気に入って曲を聞き、ライブに足を運んで居るかは、正直よく分からない。
でも僕は自分自身の弱さと、宮本浩次の強さを対比させて、その強さに何かを託してファンになっている。


・・・この世の中を生きて行くのは難しい。
少なくとも僕は常に他人の顔色窺って「何か気分を害することは、嫌われることはしていないだろうか?」、「自分はこう思うけれども、あの人はこう思うかもしれない」。
「この先を生き残るためには、どうにかこうにか小さい信頼や信用を積み重ねて、色んな人を頼りに生きて行くしか無いんだろうな」などと常日頃から考えている。


「子どもの頃はこんな格好悪い大人になるなんて思ってなかったな」などと自分の弱さに言い訳しながら、家までの帰り道、そして帰宅してベッドに横になりながら、ヘッドフォンでエレファントカシマシをかけ流す。

『黒いバラとりはらい 白い風流し込む 悪い奴らけちらし 本当の自由取り戻すのさ』 ファイティングマン


『きさまに言うこと何もない 聞きたいことも何もない 俺は口もと笑いうかべて きさまを信じるさ』 花男


『悲しみの果てに何があるかなんて 俺は知らない 見たこともない ただあなたの顔が 浮かんで消えるだろう』 悲しみの果て


『えーご承知のこととは思いますけれども ここで神の意志を発表させて頂きます。 えー発表します。全員死刑です』 コール アンド レスポンス


『おいオレ、オマエ一体何処行くの? オレか?オレは燃え上がる日を待っている 俺の道を』 俺の道


『「人生においては何をやったって構わないが オレの心と相談して嫌だなと思ったら立ち向かえ」』 ロック屋(五月雨東京)


『ボクはひとりで連日連夜 いろんなものと戦ってゐる。世界や日本の歴史や、世間の常識や歯がゆさと』 地元のダンナ


『さあ がんばろうぜ! 負けるなよ そうさ オマエの輝きはいつだってオレの宝物 でっかく生きようぜ!
 オマエは今日もどこかで不器用に この日々ときっと戦っていることだろう』 俺たちの明日


『ああ 戦いにこだわって 敗れ行く定めだとしても 移ろうこの世間にゃ ズレてる方がいい』 ズレてる方がいい

宮本浩次は昨年頃「自分自身の化けの皮全部剥いじゃったら、骨だけになって風邪引いて倒れちゃうぐらいの化けの皮とインチキ臭さで存在している」と自身を卑下している時もあり
併せてたまに出る弱気な発言を読むと、もしかしたら宮本だって同様の悩み、つまり他人の顔色を窺ったりだとか、どうしたらこの先生きていけるかを考えて曲を作っているのかもしれない。
そんな自分自身を奮い立たせて「弱気な俺自身に負けるかよ」とありったけの情熱と負けん気を出して、上のような楽曲を時に葛藤や自己矛盾を抱えつつ紡ぎ上げてるのかもしれない。


けれど僕からすれば、しがらみもなく、生身の細い身体一つであらゆるものと戦い、表現し、光り輝くステージで信頼出来る仲間と爆音のライブを繰り広げてること自体に畏怖の念を抱く。
宮本浩次のように、本当に信頼出来る仲間と共に、生身の身体と自身の才覚でこれからも世間と戦っていけるだろうか?勝てるだろうか?」いつもそんなことを思う。


そしてエレファントカシマシのライブやCDで宮本の声を聞く度に、宮本浩次に勝手に何かを託す。
「次の曲でも男・宮本浩次として何のしがらみもなく暴れまくってくれ」「次のライブでも世界一の仲間と共に激烈なパフォーマンスを繰り広げてくれ」「また新しい道を切り開いてくれ」。
自分の弱さ故に出来ないことを、宮本浩次に託し、次の作品やライブで予想以上に暴れる宮本を見ながら「宮本も頑張っている。俺も及ばずながら少しでも明日から頑張ろうか」その繰り返し。


宮本浩次が昨年10月14日の日比谷野外大音楽堂公演でステージを去り、一旦表舞台から姿を消して休養に入りおよそ8ヶ月になりますが、これまでの宮本に対する勝手な「託しっぷり」と
それに対して宮本が応えてきた反応を仮に秤にかけりゃ、それは今までの反応の方が比較にならないほど圧倒的に重い。そんなことを考えれば、まだまだ待てるんです。


病み上がりの宮本浩次には悪いけれど、今だって僕は宮本浩次に様々なことを託して、期待している。
「年齢を重ねて、病気を経て、けれどもそこからまだ先を生きて行くことについて、新しい作品を作って欲しい」「また古い仲間と最新の曲で最高のライブパフォーマンスを見せて欲しい」云々。
冒頭で他のファンの方がどんな気持ちで宮本を、エレカシを好いているか分からないと書いたけれど、きっと同じようなことを思っている人は居るはず。


日本一不器用かもしれないけれど、日本一期待に応えてくれる男、表現することについて比類無きほどに激烈な魂を持った男、そして何より世界一最高な仲間を持つ男、宮本浩次
ライブステージの最前線に帰ってきて、こちらの勝手な託し事に、こちらが想像もしてないようなハチャメチャな反応をステージ上から返してくれることを期待したい。


時に傍若無人だけれど狂気さと純粋さを兼ね備えた、最高に格好いい表現者である男・宮本浩次に、今はそんなことを託したい。