エレカシブログ 俺の道

ロックバンド・エレファントカシマシ、宮本浩次ファンブログ

春の風は四人の男を・・・

タイトルは「心の生贄」より。いよいよツアーも大阪の2日間を残すのみ。4月で大阪ということはあの曲もやってくれるんじゃないかと期待しています。

  • 2022年日比谷野音ライブに心動かされる。

同ライブは配信で一度見たきりだったので、1発目の「過ぎゆく日々」からよく聞き込んでいますが、セットリストも含め非常に素晴らしい!時間の都合でフルで見られることは少ないのですが、一時停止機能を使いながらチビチビと見ています。
改めて言うまでもないのですが、「過ぎゆく日々」→「地元のダンナ」という進行も素晴らしいし、「デーデ」・「ふわふわ」のデビュー2連作も非常に面白い。この2曲を聴いていると何か落ち着くのですが、共通点と言えばトミのカウベルがコンコンと鳴って心地よいこと。カウベルで心地よさを感じる=牛用の鐘が心地いい=俺は牛なのか、と謎の三段論法も考えたりしています(笑)。

配信時にも強く感じた通りですが、「I don’t know たゆまずに」→「未来の生命体」→「なぜだか、俺は祷ってゐた。」も聞き入ってしまう。特に日比谷野音で披露される「未来の生命体」の格好良さよ。今聞いてみても「DEAD OR ALIVE」は宮本浩次はじめ男達が発する良いエッジがガッシガシ効いていて、非常に稀有なる名作だと思う。
そう考えると、私は東芝EMI期の作品が非常に好きだということも改めて気がついた。この時期は殺伐かつ荒涼としていて、でも瑞々しいという、なんとも表現しにくいバンドの時期だったと思います。セールス的には厳しい曲が多いと思うけれど、バンドを生命体として見るならば絶対的に必要な肉体フル稼働時期だったと思いますし、これがあってユニバーサルミュージック以降の輝かしい時期を迎えられているんだと思う。
東芝EMIのラストアルバムの「町を見下ろす丘」の円熟味をオレは何に例えればいいんでしょうか。

・・・この男四人について書いていたらキリがないですね。大阪城ホールに行ける方が羨ましい。その後東京で緊急追加公演を、とも期待してしまうけれど、一方で直後に3フェスへの出演も決まっているためあり得ないか。まずは「良い四月」になりますように。そして色々書いていたら、コロナ禍もある程度落ち着いてきましたし(そしてホテル代が異常に高くなっている)ひっさびさにフェスにも行きたくなってきました。



そういうエレカシの記述で終わっておけばいいのに、ジャニーズ事務所の問題が闇深すぎて書いてしまう。ご承知の通りBBCでドキュメンタリーが放映され、週刊文春でもさらに告発が続き、『「共同通信」によると』等のクレジット付ではあるが一般新聞や昨日はNHKでも一部報道された。しかし(現時点では)民放テレビ局もスポーツ新聞などの「オールドメディア」が一切扱っていない怖さ。よく既存メディアは「ネットニュースはフェイクニュースが多いので注意しましょう」てなことを書いていますが、この問題については、ちゃんとしたネットニュースメディアの方がきちんと報道している。既存メディアは恐ろしいほどの無視。そうなると「既存メディアは信頼出来ない」となるのも当然で、この沈黙の日々が恐ろしい。既存メディアの社員や関係者は相当に葛藤していると思いますが、それら個々の葛藤を覆い被すほどの「何かの力」があるんでしょう。
仮に今後酷いフェイクニュースがネット上に流れて、民放テレビが「ネット上にはこんな酷い報道がされています」と報じようとも、「じゃあジャニーズ事務所に関わる報道はどうなんだ」と問われたら何も言い返せない。報道・言論の根幹の問題も関わってきている。

一方、それら報道を見る度、私たちも間接的な加害者なのではないかとも思う。週刊文春は1999年~にそれら特集記事を組んできた(私も当時、週刊文春の特集を読んでいた)。しかし世の中は変わらず、2004年に裁判が終わり「記事の主要な部分は真実または真実と信ずる相当な理由がある」とされた後も、近年に渡るまで、報道されているような行為が行われていたようだ。そして代表の彼の死の際は、惜しむ声だけが多く伝えられ、生前の業績は美談にさえされた。
メディアの責任を問うだけでは無く、長年に渡りそういった世の中、またそういった芸能事務所の繁栄を許してしまった私たちにも責任があるんじゃないかと思う。本当にこの問題は根深く、日本戦後史の闇の一つだと思う。

そしてそれらが令和の今になって、BBCや日本外国特派員協会での記者会見で世の中に広まるというのは、ペリー来航や第二次世界大戦を経ても日本という国は「外圧」「黒船」でしか動かず、自浄作用が出来ない国ではないのか。これらの問題がYouTubeを中心に広まり色々な人がネット上で発言して、けれど既存メディアでは一切流れない状況を見て、本気でそう考えています。



(重光葵元外相の巣鴨プリズンでの日記。読みたくて探していたけれど、中古でも非常に高くて、いよいよ神保町巡りするしかないかな、と思っていたら新たに単行本で発売されるらしい。非常に嬉しい!)。