エレカシブログ 俺の道

ロックバンド・エレファントカシマシ、宮本浩次ファンブログ

『風と共に』で涙ぐむ男。

6月1日のお話。

早朝出張のため朝早く家を出る。上司を車に乗せて山奥へ。8時30分ぐらいから車載テレビのチャンネルをこっそり操作し(怒られるぞ!)、Eテレへ。8時50分ぐらいからドキドキ。そして「みんなのうた」とタイトルコール。ほんの一瞬だけ宮本の声が聞こえた時点で無音・・・。山奥過ぎてテレビの電波が届かなかった。作り話のような展開ですが、本当なのでしょうがない。

会社では相変わらずの悪戦苦闘。もう毎日が冷や汗。悔しさの連続。もうココロの中では辞表をポケットに忍ばせている(ただそう思うと少し気持ちが楽になる不思議)。

それで帰宅して「よしきた!」的にHDDレコーダーを起動。もう爆音レベルで聞いてみたら・・・。めちゃくちゃいいじゃないか!!
アラフォーにさしかかる年齢になってるのに、思わず涙ぐんでしまったんですよ。
www.nhk.or.jp
みんなのうた」でも全然いいけれど、同じNHKなら朝の連続ドラマ小説のオープニング曲でも全然不思議ではないくらい、清涼にして前向きな歌。「俺たちの明日」のように、肩を組んで「さあ明日も頑張ろうぜ!」的な力強さではなく、風と、そっと後ろから手を差し伸べるように「明日も出かけようか」というリリカルな力強さ。
「ファイティングマン」から「ガストロンジャー」、「コール アンド レスポンス」ではついに死刑宣告をし、「TEKUMAKUMAYAKON」でもその激烈ロックさは出ているのに、一方ではこの繊細さと優しさ。もう「宮本浩次はどんな人間なんだ?」と聞き手が困るくらいのレンジの広さですが、その答えは「RAINBOW」で自ら出していた。

やさしさも労働も 繊細さもでっかさも
デリケートも クレイジー
全部心の中に抱いたヒーロー

あらゆる感情や想いが頭の中で同時進行で動いている男が宮本浩次。ただ人間全員が善意や悪意、やさしさや厳しさ、寛大さや繊細さを兼ね備えているんだと思います。人間はもの凄く多面的な生き物で、一つの行動でその人を決めつける最近の風潮が怖い。
で何の話でしたっけ、宮本だ。宮本浩次はそれらのアウトプットが不器用かつ激烈なんだと思います。世間に器用に合わせて歌を作れれば・・・と思うんですが、そんなに上手くはいかずに、けれど歯車と歯車が噛み合った時の爆発力ときたら・・・。今回のこの曲は「やさしさと繊細さの爆発力」がものっすごく噛み合ってるんだと思っています。


前記事で「好きなんだけどオンエア前なので書けない部分の歌詞」というのは以下の通り。

幼いことから空は青くて あの頃から風は木々を揺らしていた
さよなら昨日の私 思い出は懐かしいけど
今の私にこそ相応しい 輝きをだきしめたいのさ

いくら「みんなのうた」向けとは言え、「ガストロンジャー」歌っている男の歌詞とは思えないけれど、間違いなく同一人物の表現で、それらはメビウスの帯のように間違いなく繋がっている。その両極端ぶりを一つのライブで見ることのダイナミズムがエレカシの魅力だと思います。

ひとひらの花びら ひとかけらの夢
曇りのち晴れ そうさ私は 出かけて行く

ラストのこの部分で涙ぐんじゃって、「明日も出かけようか」と思ってしまう単純さ(笑)。いやでも文句なくアニメーションもいいんですよ。この曲の「やさしさと繊細さ」を上手くいかしていて、さすがNHKにさすが名アニメーター(らしいです)と素直に大拍手を送りたい出来。もうPVもこのアニメーションのフルバージョンで見てみたいです。

この曲を早くフルで聞きたい・・・、というのは次の記事のお話。

あなたは笑うでしょう 私の小さな祈りを
曇りのち晴れ 悲しみの向こう 私は今を生きていきたい


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