エレカシブログ 俺の道

ロックバンド・エレファントカシマシ、宮本浩次ファンブログ

近所に「理想の朝」を見た、かもしれない

いつものように近所をぶらぶらと散歩していると、もう小学生は夏休みになっていて
走り回ったり公園で遊んだりとまあ元気でよろしい。
そんな光景を見ていると「理想の朝」、もっと言うと宮本浩次の小学生時代の夏休みの光景が一瞬で(勿論想像ですが)フラッシュバックする。


暑くて猛烈にヒマな夏休み、赤羽団地の中で宮本少年は「退屈だなあ」と図書館に行ったり、家でゴロゴロしている。
そうすると友達が「ミヤジ、遊びに行こうぜー!」(多分この頃には石君には出会ってないはず)と誘いに来る。
お母さんなんかも「浩次、遊びに行ってきなさい」とか言っているんだけれど、ひねくれていた宮本少年は
「なんて夏休みは退屈なんだ」「人生つまらねえなあ」と家で寝っ転がってヒマを持て余す・・・。
かなり想像が入っていますけど、そんな光景が一瞬で頭に浮かんだんです。


また宮本が子供の頃というのは、まさに高度成長期まっただ中で、赤羽団地も相当賑わってたんだと思います。
そんな中で宮本少年は育ち、退屈だ退屈だと何かを悟った老人のようにため息をついたりしている。
そして中学生になり、石君、トミと出会い、高校時代に成ちゃんと出会い、音楽活動を初め
恋が叶ったり破れたりプロデビューしたり売れたり売れなかったり、と人生を重ね今に至る。



他方赤羽団地は老朽化・高齢化が進み、シャッター商店街化、少子化も進行し小中学校の統廃合が進む。
赤羽団地は高度成長を支え活気を生み出し、そして今では日本が抱える様々な問題が縮図化された街。


少年は大人になり、様々な経験をして、ロック歌手として様々な人に影響を与えた。
一方それを生んでくれた赤羽団地は、人間で言えば緩やかに年を重ねている印象。
(今はURで再開発されまた違った街並みになっていますが)。


全くの想像ですけれど、もしかしたら「理想の朝」は宮本の子供の頃の想いは勿論
自分を育ててくれた故郷・赤羽への想いが詰まりに詰まった曲なんじゃないか。
うちの近くの団地を駆け回る小学生を見てたらそんなことを思いました。


やけに長く退屈な、でも決して戻らない理想の小学生の夏休み、理想の朝。


「町を見下ろす丘」はとてつもない名盤ですけれど、まだ僕には理解する能力も経験もない。
けれど宮本のように素敵に年齢を重ねれば少しでも理解出来るようになるかもしれないです。
とんでもないスルメアルバムだなとは毎回感じます。


それとこの曲で宮本は自分自身を「怠け者」と評してますが、あなたが怠け者なら一体誰が働き者なんだと(笑)。
昔はいざ知らず、今ではこっちが「少し休んだらどうすか?」と心配になってしまうほどの化ケモノロック歌手ですよ。



町を見下ろす丘
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