エレカシブログ 俺の道

ロックバンド・エレファントカシマシ、宮本浩次ファンブログ

エレファントカシマシ 2014年9月12日 ZeppDivercity1日目

ネタバレ防止のため、投稿日付をズラしています。ツアー終了後に元に戻します。


会場はフジテレビ社屋の真裏、Zepp Tokyoともほど近い。個人的には初参戦。会場グッズ売り場には花輪も多数(後ほどアップします)。


外も涼しい湾岸の風が吹いていて、中もエアコンが効いているはずなのに、多数の人と、オッサン達のツアー初日を待ちわびる緊張感と期待のためか、熱気がこもる。ステージ向かって左側にはキーボードの用意も。

19時10分、宮本浩次石森敏行高緑成治冨永義之ヒラマミキオさんの5人が登場、宮本は白シャツ姿。蔦谷好位置さんも居ないため、キーボード席は丸々空く形に。


M1 俺の道
イントロの時点で歓声。ステージのライトは豪華目にゴールド色に染まる。イントロ演奏部分で宮本は『何だバカヤロウ』、『行くか、へっ』、早くも宮本節。ゴールドのライトも、「ドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥ」で一気に赤ライトに。その後ライトは青から、ラストはホワイトの白熱灯っぽい色へ。宮本の声はツアー初日とは思えない程に出ていて、逆にPAの方で高音を強調しすぎでは?と思ってしまったほど。


宮本のイントロギター、前曲に続いてイントロ時点で歓声。
M2 この世は最高!
宮本はギターを掻き鳴らしながら、声でもがなり立てる。石君と成ちゃんのコーラスもバチッと決まる。間奏部分で『ギター!』と声かけするので、石君かヒラマさんを出すのかと思ったら、自分のギターのことでした(笑)。ラスト・アウトロ部分は宮本へのスポットライトが当たる。


ドラムでのイントロ、「地元のダンナか?」と思うけれど、イントロ部分では確信が持てず。そんなことは露知らずの宮本は『ようこそ、エブリバディ!ツアーの初日です!』、宮本の初めての言葉がけにステージ大歓声。
M3 地元のダンナ
5人の息を確かめるように、「本編」に突入、ここでやっと「地元のダンナ」であることの確信を持つ。『最近じゃ自分の歴史とも』で宮本、自身を指さす。『行かなきゃならない』で『石森行け!』。それに応えて石君、渾身のギター返し。続いての『なんてちっぽけな生涯』ではお客さんを一本指で指差し。『行け!行かなきゃ!』、モニターに乗っかり『分かるかい?』。『地元のダンナ、地元のおばさん、地元のお嬢さん、地元のボウズ!』、ラストは宮本、全身でリズムを取り始める、アウトロを少し長めにとり、宮本の合図で5人がバシンと余韻を残さずに終了。


宮本『エブリバディ、曲は一杯用意してあるので、存分に楽しんで行って下さい』というようなことを。
M4 悲しみの果て
ステージ上の5つのスポットライトが宮本浩次に当たる体制。抜群の安定感。
エレカシのツアー初日は公開有料リハーサル」とたまに揶揄されるぐらい(俺も出来が酷いとそんなこと言っちゃうんですが)、今日に限っては初日からかなり完成度が高く、歌詞間違いも殆ど無く、ツアー中盤ぐらいを思い出させる出来だったと思います。


宮本『石君からはじめよう、ワンツーさんはい』、石君のギターイントロ。宮本はタンバリンを持ち出し、『やろうぜ!勝とうぜ!』。
M5 甘い夢さえ
個人的には『地元のダンナ』とこの『甘い夢さえ』で自我がどんどん解放されていくような感覚があって、日中は仕事でしがらみだらけの生活を送っていたけれど、地元のダンナとこの曲でその束縛からスッと解放されて、全くの別世界に来たかのような感覚を味わっていました。
『ギター!ミッキー!』で石君とヒラマさんが絡みつつのセッション。ステージ向かって右側で二人が絡んでいる間に、今度は宮本は成ちゃんを前に出す。観客はステージのあちこちを同時進行で見なければならないという嬉しい悲鳴。『何よりも輝く』を連発して、最後は『はい!』でスパッとエンド。


『毎日がさらば青春です、思い出ってどうしてあんなに美しいのか』。
M6 さらば青春
ステージは全体的にグリーンのライトが照らされるも、その中に宮本に対しての一本のスポットライト、美しい。途中からそれがブルーに変わり、さらにブルー&グリーンに。流れるような美しいメロディラインが続くため、ずっと聞き入る。
曲後、宮本は石君に『何か言うことある?』、当然(?)無いため、次の曲へ。


『お金持ちになりたいと思っているけど、叶わねえ。もっと音出そう!(宮本が煽るため一気にリズムが速くなる)』
M7 デーデ
ハイテンポのまま終わりまで、『後ろの方、見えるかい?』。成ちゃんのベースがキレッキレ。


『何度目の太陽だ』と宮本が怒鳴り、そこで既に歓声。
M8 パワー・イン・ザ・ワールド
熱気こもるステージも、少し音が過剰に響いているように聞こえました。また『ここは一体どこだ』で宮本がミスる場面も。間奏部分で宮本は『ギェェェェ!』と言葉で表せない爆発的な叫び。ラストは裏声での『パワー・イン・ザ・ワールド・・・』。


Zeppは沢山あるから間違えそう。Zepp Tokyoは90年後半にこけら落としに行ったんですよ』、会場からは驚きの声が上がるも、『こけら落としを見に行っただけ』で一気に笑いモードに。


M9 化ケモノ青年
イントロで俺が喜び過ぎちゃって(笑)。『俺の人生よ・・・、へっ』。『テレビを消せ!新聞を捨てろ!』命令口調の男。『この国の男のタマキンはいつだって右往左往』ネタが小学生レベルの化ケモノ中年。大好きだぜ。『酒もってこい!』合間に『はいっ!』とのコーラス隊の合いの手も。
ラスト、宮本が後方に向かって無茶飛びをして、それに合わせて演奏も終わるというむちゃっくちゃな終わり方、しかしこの曲では何故かそれが滅茶苦茶カッコ良く見える。
曲後、宮本は『一昨日ぐらいに見つけたんだけど、変な歌。笑っちゃって』、俺は思わず「名曲!」と返してしまう。


『俺はやってやるぞ!』、ギターイントロで大歓声。なんという「不器用な男の歌」の連発だろうか。
M10 ハロー人生!!
間奏で『石君!』、それに応えて石君が前面に。ライトは赤のフラッシュライト、直視出来ないレベル。会場のテンションは異常テンションへ。コーラス部分では石君も定位置に戻り、成ちゃんと共にコーラス。今日はコーラス二人が大活躍。ラストで宮本は『行こうぜ!毎日、毎日がハロー人生!!エブリバディ!』。


M11 星の砂
『星の砂』コーラス部分で宮本が石君を成ちゃんの方に放り出して、石君はそのまま成ちゃんのマイクでコーラスするため、成ちゃんマイクで男二人が仲良くコーラスするという男臭すぎるステージへ。『破廉恥なものはすべて隠そう』で宮本は股間に手を当てて、そこから手でバーッと放つ姿。下ネタが小学生レベルの化ケモノ中年。好きだぜ。しかしラストは一転しっとりとしたギターで終える。


髪を短くした丹下さんが、淡々と男椅子とアコギの準備。
M12 珍奇男
途中からトミのドラムと宮本のリズムが合わなくなる場面も何度か、しかしその都度トミが修復。


メンバー紹介。宮本はイヤーモニターを直す仕草。ヒラマさんに対しては『フェスとかも一緒にやってきて、もはやメンバーみたいなもの』。『総合司会の宮本です』。『ここは昔は海だったんだろうな』。『ああ・・・、メガネしてないのにやっちゃった、メガネしている皆さんはそんなことありませんか?』会場笑。恐らくここのところはリハーサルでメガネをしていて、いつものようにメガネを直す仕草をするも、今日はライブでコンタクトレンズでメガネしてなかったぜ、の意か。


宮本が小さくギターイントロ、それにトミも呼応してドラムを掻き鳴らす。ライトはオレンジとホワイトライトの合わせ技。
M13 武蔵野
間奏部分の成ちゃんのベースがまたまたキレッキレ。ラストも、イントロと同じように宮本の小さくも丁寧なギター。「星の砂」のようにしっとりとした終わり方。


宮本、キーボード席へ。イヤーモニターに汗がつくのか少しいじり、そしてキーボード席へ着席。
M14 飛べない俺
蔦谷好位置さんとかSunnyさんとかプロの人が座るのに恐れ多いですね』、宮本がキーボードを弾く時点で歓声。ステージは暗くなり、キーボード席の宮本のみへ一本のスポットライト。この曲の高音部分がかなり出にくいか。しかし俺はその姿にもやられてしまう。


一転、赤と白のライト、美しいバラを見ているようなステージ。
M15 笑顔の未来へ
ほんの少しだけ、0.9倍速ぐらいにスローに聞こえました。また前曲に続き、高音部分が辛い。「so sweet」部分の宮本ソロギターは文句なくカッコいい。


『気に入ってて、丁寧に丁寧に作った曲です』。
M16 あなたへ
ライトは宮本とヒラマさんへ、ほぼ二人舞台。ヒラマさんのギターがキレキレ。『悩み遥けき 蹴落とす戦いの中で』のくだりの、宮本ヴォーカルの上り下りが本当に絶妙。その後の『人生は今よりもっと』部分は5人の一体感は今日一番と思えるほど。
ラストも宮本とヒラマさんで決める。『すー・・・』がかなり伸びてて艶がある。『サンキュー!』


トミのドラム、宮本がテンポを上げる。最初は何の曲か分からず「未来の生命体」かと思ってしまいました。
M17 新しい季節へキミと
『いっぱい集まってくれて嬉しいぜ。人生はまだまだ長いぜ、行こうぜエブリバディ!』。出だしに宮本が少し入りミス。『いろんな風~』部分のトミのドラムがキレッキレ。『行こうぜ!新しい季節へ!』でガシッとエンド。


冒頭の『あぁ・・・』時点で歓声。
M18 ズレてる方がいい
『オマエと流したい』後のライトが逆光ホワイトライトで、相変わらずライブでもPVを再現しているかのよう。『明日に向かうぜ』で宮本、全開の握り拳振り上げ。『本気な方がいい』じゃモニターに乗っかり、よくある「ゴリラの自分叩き」のように、自分自身の胸をガシガシと叩く。高音部分が少し厳しめかもしれないけど、ラストの『ズレてる方がいい』の『いい』の声は会場をつんざいていた。ステージのライトも、バックの大きなライトが一つだけ、客席に向かって当たる光景になり、少し感動的。


M19 ガストロンジャー
イントロギターを弾こうとする石君の右手をなぜか宮本が取り上げ、そのせいで石君がギターを上手く弾けないままのスタート。また宮本は序盤で完全にイヤモニを取ってしまい、丹下さんも「使わないなら持って帰りますよ」てな具合に回収。
良くも悪くも遮るモノがなくなった宮本はさらにがなり立てる、この時の声の芯の安定っぷりが素晴らしい、全くぶれない。『自問自答の末、また結論しました』『一万回目の旅のはじまりです』、挙げ句トミに『うるさい、うるさい』と二度。そんなこと言いつつ、その後宮本はトミと仲良く絡む。ラストは客席に向かって指を思いっきり差す。


ステージのライトは一気に紫色に。
M20 明日を行け
イントロが長め。1~2分ぐらいのイントロでやっと「明日を行け」であると分かりました。ステージは赤と白のライトがフラッシュ状にチカチカと。
ただしこの曲は歌詞が篭もりがちというか、正直何を歌っているのか分からない。歌詞を覚えている人なら意味もなんとか通じるでしょうが、これが初聞きで歌詞も読んでいないと、正直何を言っているか分からないレベル。演奏自体はゴツゴツと骨太なので、歌詞をもっと明瞭に歌ってくれればさらによかった。ワンマンライブにて初披露なため、まだパイロット状態なのかもしれません。ラストは宮本が無理矢理に止める。


『おかげさまでいいライブになりました!ツアー初日、いい緊張感を持って臨めました。ここであえて一曲』というようなことを宮本。
M21 Destiny
歌いながら体をクネクネさせる宮本、そしていわゆる「タコ踊り」状態も。フェスに比べても演奏もヴォーカルもさらに慣れて洗練されている感覚。『明日も生きていそうだ』。
ラストは大の字のジャンプ。『サンキュー!』と言いつつ5人退場。20時56分。



20時59分、5人登場。宮本は黒シャツで既にアコギを持参。『まずはちょっとこの曲から』。
en(1)1 今宵の月のように
最初に『くだらねえとつぶやいて』を歌声じゃなくて、綺麗な声、まるで声優のように読み上げる。その後「ロック歌手バージョン」で『くらだねえとつぶやいて』と歌い上げる。
曲のタイミングに合わせてライトが明るくなるも、少しバランスが崩れたのか明るすぎる状態に。歌自体はスタンダードにまとめる。


宮本『懐かしいアルバムから。横浜のランドマークスタジオで佐久間正英さんと(もう一人のお名前は失念)作った曲です』。佐久間さんの名前が出た途端、何が出るのかと俺は思わずドキリとしてしまう。
en(1)2 シグナル
そしてこの曲ですよ。ずっと宮本に見入って、また聞き入ってしまいました。『花となれ』では相変わらず宮本は客席に向かってピンと背筋を伸ばして指を差すため、去年の復活の野音同様「花とならないと」とこちらも背筋が伸びてしまう。


石君に向かって軽い合図。
en(1)3 ファイティングマン
宮本、ステージ上を駆け巡る、時にトミの後ろに、時に右に左へと駆け巡る。会場も異常なハイテンション。ラストに『レッツゴー!行けるぜ!』と宮本が叫び、同時にトミとタイミングを合わせ、48歳宮本浩次、大ジャンプで演奏を止める。『サンキューエブリバディ』とマイクを床に置き退場。21時13分。



21時14分、5人再登場。宮本は着替えもせずに黒シャツ。『はやくしろ高緑』と成ちゃんを煽る。
en(2)1 待つ男
とにかく音がド迫力、ステージ最後方で見ていた俺の服までがビリビリと振動しはじまる。ステージは真っ赤なライティングで染まり、その中で宮本も『富士に太陽ちゃんとある』で腰をじっくり据えた歌い方。宮本をよく見ると黒シャツはどこかの拍子で破れていて、もはや服としてのテイをなしていなかった。『ラタトゥタタトゥタ!!』。
『いい会場だ、ZeppDivercity!』真っ赤なステージも最後はホワイトライトに染まり、宮本はマイクとボトンと落とし退場、終演。21時19分。




ライブを通じて「男浪漫」という言葉がずっと頭の中を駆け巡っていました。「さらば青春」なんて曲を歌いながらも、48歳宮本浩次の青春はまだ終わっていない。いささか年を食ってはいるが、あくなき理想を追い求め、でもきっと「地元のダンナ」になる男たち。「地元のダンナ」になるという結論は分かっているけれども、理想を目指して前へ進む男達。男臭い曲が多いセットリストにもなりました。「地元のダンナ」「甘い夢さえ」「化ケモノ青年」「ハロー人生!!」などの「日本男児剥き出し」な曲が並んだことも嬉しかった。


ツアー初日なのに思ったよりも歌詞間違いも少なく、もはや円熟味のヒラマさんを加えた五人。
極端な繊細さと極端な豪快さという矛盾した、けれどもそれが混じり合って爆発した瞬間のパワーは底知れないという「伸るか反るか男」宮本浩次が、病気を経て明日への希望を探す旅にまた出始めた、そんな感覚です。ラストのZepp Nambaやその後の日比谷野音ではそれらの答えを見つけているかも知れません。


エレファントカシマシ 2014年9月12日 ZeppDivercity1日目 セットリスト

M1 俺の道
M2 この世は最高!
M3 地元のダンナ
M4 悲しみの果て
M5 甘い夢さえ
M6 さらば青春
M7 デーデ
M8 パワー・イン・ザ・ワールド
M9 化ケモノ青年
M10 ハロー人生!!
M11 星の砂
M12 珍奇男
M13 武蔵野
M14 飛べない俺
M15 笑顔の未来へ
M16 あなたへ
M17 新しい季節へキミと
M18 ズレてる方がいい
M19 ガストロンジャー
M20 明日を行け
M21 Destiny


en(1)1 今宵の月のように
en(1)2 シグナル
en(1)3 ファイティングマン


en(2)1 待つ男



f:id:mpdstyle:20140912213549j:plain