エレカシブログ 俺の道

ロックバンド・エレファントカシマシ、宮本浩次ファンブログ

水道橋博士、宮本浩次の自信について語る

ニッポン放送のラジオ「高田文夫ラジオビバリー昼ズ」 6月14日オンエア分。
(今、高田文夫さんは病気療養中のため、日替わりでスペシャルゲストが進行してます)。
Podcastでも聞けるので、下記からダウンロードしてみて下さい。
http://itunes.apple.com/jp/podcast/gao-tian-wen-funorajiobibari/id308097120?i=116847980
時間あれば書き起こしします。水道橋博士宮本浩次の「漲る自信」についてモノマネ込みで面白おかしく話しています。
【追記】
以下のアドレスからMP3でも落とせるようです。
http://podcast.1242.com/sound/3953.mp3



エレカシとも縁の深い佐久間正英さんの二つのブログエントリ。
「音楽家が音楽を諦める時」
http://masahidesakuma.net/2012/06/post-5.html
「昨夜の投稿の追加文」
http://masahidesakuma.net/2012/06/post-6.html


(Amazonアソシエイト)



以下、そんなにエレカシと関係ない話。
自分の中でまた「歴史物の読書ブーム」(定期的に訪れる)が起きていまして、ここのところ良く読んでいるのですが、やはり伊達政宗がいい。
伊達政宗、有能な戦国武将にして仙台藩藩祖にして政治家にして文化人にして料理人して・・・。
毀誉褒貶激しい人ですが、実家の近くには伊達政宗ゆかりの地がやたらあるので、昔から好きなんですよ。
信長の野望」やるときはまず伊達家でプレイして全国制覇します(笑)。


それはいいとしても、この人の筆まめっぷりが凄い。
当時の武将は手紙を右筆(秘書・書記)に書かせて、自分は花押だけ書くというパターンが圧倒的に多いのですが
伊達政宗は自筆率が高い。そしてその直筆の手紙が数多く残ってるんです。
仙台藩が改易とかにならず、明治維新を迎え、伊達家自体も未だに残っているからなんでしょうが
 直筆の手紙を貰った受け手が大事に保管しているからというのも大きなポイントだと思います)。
この人の気遣いっぷりは凄い。とかく豪快なイメージがあるんですが、それとは裏腹に人の心を掴む名人。


伊達政宗文禄の役で朝鮮滞在中に実母から届いた手紙への返事 現代語訳(文禄2年 1593年7月24日付)

「筑紫への便りでさえ(着くかどうか)心許ないというのに、高麗・唐と音にも聞こえた遠隔の地へお便りを下されたお志
 ほんとうに有り難く、感謝申し上げます。御心中を思うと、天道も恐ろしく思われるほどです。
 これ以前、こちらかも折りにふれお手紙を差し上げましたが、届きましたでしょうか。
 遠路のことゆえ、三つに一つにも届きましたか、心配です」

今じゃメールで気軽に文章書けますが、そりゃ当時は手紙も遠路はるばる数週間単位で往来していた。
ましてや文禄の役という異国での合戦中なのだから、「三つに一つも届くか」というのは当時の実感なんじゃないでしょうか。
また政宗に限らず、昔の人々というのは「手紙の貴重さ」(時間・労力)というのをよく考えていて、「この一枚が全て」ぐらいに
一つ一つの手紙に丹精を込めて、想いを込めて、相手に向かって天候・健康・近況について気を遣っていて、現代人の心に響く。
母親からの手紙には現金三両が添えられていて、政宗も大いに喜び、お礼としてお土産を探す。

「踊り跳ねるほど喜び、珍しい品物を探し、手に入れましたが、飛脚を使って日本に送れるようなものがありません。
 思案のあげく、朝鮮の木綿織を贈ることにしました。
 日本の関東で織られる木綿織より美しいのではないかと思うのですが、比較できませんので、本当のことは分かりません。
 こちらでは日本とはあらゆるものが違っており、山川月日だけが同じものです」

伊達政宗はこの実母とずっと不仲だったという説があるのですが、少なくともこの手紙からはそんな様子は窺えません。


このような調子で、政宗が家族、家臣、文化人、果ては医者にまで送った手紙が沢山現存しており、それらの原文に訳や解説が
加えられた本がいくつか出ており、相当に面白いです。
直筆に加え、気持ちがこもっているため、その時の政宗の気持ち、気遣いが時空を越えてそのまま読み手に伝わってくる勢いです。


温故知新じゃないですが、メールも良いけど昔の人が手紙に込めた想いってのを忘れちゃいけないな、と思いました。


これから本格的に梅雨のシーズンになり、家にいる時間が長くなるかと思いますが、そんな時間に昔の人の手紙を読むのはどうでしょうか。


下の二冊は同じ著者の方が書いていて、重なっている部分も多いです。
手紙自体は「伊達政宗の手紙」の方が多く収録されており、上に少し引用した母親への手紙も収録されています。
(「素顔の伊達政宗」には収録されてません)。
ただ「素顔の伊達政宗」は刊行自体が新しく、政宗の生涯と手紙が上手い具合にミックスされています。
「ひたすら伊達政宗の手紙を読みたい」という方は「伊達政宗の手紙」、生涯について一冊で知りたいという方は「素顔の伊達政宗」がいいと思います。
いやどっちにしろ二冊読んだ方が絶対に面白いことは請け合いなのですが。


さらに16年かけて編纂された「仙台市史 資料編 伊達政宗文書」(全四巻)というのもあるようです。こちらもいつかチャレンジしたい。