エレカシブログ 俺の道

ロックバンド・エレファントカシマシ、宮本浩次ファンブログ

不謹慎って、自粛って、エンタメって、ロックって何だろう。

ここ一週間の生活パターンを書いてみます(ほぼ毎日同じ)。


朝 テレビ、新聞、ネットで大震災の様子を目の当たりにする。
  今日の停電予定を電車の運行状況をチェックして家を出る。
  運行削減のため遅れる、圧迫されてフラフラになりつつ職場に着く。
  仕事は地震に振り回される。


昼 ニュースでまた地震の酷さを噛みしめる。
  でも食料は普通にあるので食べる。
  ネットで停電予定をチェック。


午後 またネットで停電予定をチェック。電車状況もチェック。
   Twitterで流れまくる情報を眺める。


夜 仕事の後にどこかに出かけること自体がリスクになりかねないので早々に帰宅。
  帰りの電車もまた運行削減でつっかかる。
  帰宅するとまたテレビ、新聞、ネットで災害情報を見る。
  無事だった家族や友達と話して気を紛らわせる。
  最後に明日の停電、電車状況をまた見て寝る。


の繰り返し、ホントに。首都圏在住の方はこういうパターンの人が多かったんじゃないでしょうか。
実家はインフラも徐々に復活しているのですが、何しろガソリンが手に入らなくてもどかしい。
福島の人はイライラして、また不安が強くなっているのが電話やメール越しにも伝わってくる。
そういうのを繰り返し浴びていると、安全なはずのこちらもやけに不安になってしまう。


さすがにこんな毎日だと干からびるので今日は有楽町に飲みに行ったのですが
「ここって有楽町だっけ?」と思えるくらいのほんのりとした暗さ。
ビックカメラ有楽町店で行列が出来てるので何だろうと思って見てみると
LED式懐中電灯に行列が出来ていた。電池なんかはとうに売り切れらしい。



有楽町で今はエンタメ業界に居る人と地震後初の飲み会。
「お互い実家は危なかったけれど、とりあえず無事でよかった」と静かに乾杯。
そして「この不謹慎・自粛ムードは本当に不味い」という話ばかりをしていた。
僕はエンタメ業界とは縁遠いのですが、その人は本当に厳しい状態らしい。
何かすれば「この非常時に不謹慎な」「被災者の人の気持ちを考えているのか」という声は強い。


じゃあエンタメ業界の人はどうすればいいんだろう。
ただでさえ景気が悪いのに、その「世論の風」に乗って何事も中止中止としてしまうと
極端な話、そのエンタメ業界の人が職を失ってしまう。
そうすると当然お金も回らなくなる、税金も払えなくなる、寄付どころではなくなる。
結局回り回って復興どころではなくなる、逆に日本が衰退する一方になってしまう。
そして「文化」「娯楽」という重要なジャンルが消え失せかねない。
それはもはや国難だ。文化的な豊かさのない国だけにはしたくない。


ならばどうすればいいんだろうか。
突き詰めていくと「東京は直接的な被災地ではない」「ならば自分のテリトリーで精一杯やるしかない」結論はこうなる。
協力できるのは余震、節電に気をつけること(買い占めなんて論外)。
そして出来るのは(前の記事と重なってしまいますが)ちゃんと自分なりに経済活動をして
募金なりなんなりして、チャンスがあればボランティア、ぐらいしかないんだろうか。



さらに前の記事と重複してしまいますが、エレファントカシマシはツアーを「覚悟を決めて」
やるかやらないか決断して欲しい。
余震や会場の安全が確保できない、電気の確保に問題がある等の事情があるならともかく
「諸般の事情を考慮して」「世情に配慮して」中止なんかは絶対にやめて欲しい。


そりゃ今(特に水戸、盛岡、青森での)ツアーを敢行すれば世の中のよく分からない「不謹慎」の風に
晒されるかもしれない。エレファントカシマシ、フェイスがやろうとしても世論を気にする(かもしれない)
ユニバーサルミュージックが反対するかもしれない。
でも、「不謹慎」なんて言葉から一番縁遠いのがロックというジャンルではないだろうか。
PTA的「健全」な思考と一貫して戦って来たのがロックという音楽なのだ。


そこに骨を埋めると覚悟したならば、エレファントカシマシは最後まで「不謹慎」と戦って欲しい。
ここでもし「不謹慎」に負けてしまったら、それはロックバンド、エレファントカシマシにとっては
自らの存在意義を否定してしまうことになりかねない。
「ロック歌手」宮本浩次は這いつくばってでも歌うことに生きる意味があるはずだ。
そしてその初期衝動、エネルギーは今回の地震や「不謹慎」という世間の風に負けるものではないはずなのだ。
『いわば毎日がラスト・ゲーム そのうち死んでしまうよ』。ならば歌うチャンスがある限り歌って欲しい。



現実的な話を少し書くと、エレファントカシマシが予定通りのツアーをし、ツアー場所で宿泊し、食事し
移動すればそれなりの経済効果も生まれる。勿論それに伴ってファンの消費も比例することは当然。
厳しい経済情勢にある被災地にとって、「普通にツアーをすること」が何よりも現地への貢献になるはずだ。



繰り返しますが、現地の情勢がどうしても厳しいなら潔くツアーは一部中止したっていいと思う。
ただ、今この世に何となく流れている「不謹慎の風」には何としてでも負けて欲しくない。
エレファントカシマシ、フェイスミュージックエンタテインメント、ユニバーサルミュージック
その他関係機関には「音楽という素晴らしい仕事に関わっている」という覚悟ときちんとした信念に基づいて
決断をして欲しい。それらが筋の通ったものならば僕は全力で支持します。
逆にそれらの覚悟と信念のないままの中途半端な決断なら一切の支持はしない。
「音楽を作る」というかけがいのない素晴らしい仕事をしているのだから、勇気を持った英断に期待したい。



上の文章は論理的なまとまりがありませんが、自分なりに清書した文章を週明けには事務所あてにお送り致します。
一ファンの声なんてどうしようもないけれど、このまま時が過ぎ去ってもし「中止」となったら悔やんでも悔やみきれない。


この考え方の根本は変わることはないでしょうが、「その考え方は違っているんじゃないか」「こういう見方もある」など
あれば是非お気軽にコメントでもメールでも下さい。



『春の風は俺を舞台上に立たせる 力を漲らせる 奴らに一瞥をくれて 俺は強く求める 俺は今以上の俺を
 俺は青空浴びて 俺は街の風吸い込む』
宮本、春の風はもうすぐ吹く。余計なことは捨て去ってただ舞台上で歌を歌ってくれるのを僕は待ち望んでいる。