1月17日オンエア分
冒頭、昨年のFNS歌謡祭で披露した木村拓哉さんとのコラボ「今宵の月のように」をトラックダウンしたものを再オンエア。
なんと「映像提供:TBS」ということで、2000年オンエアの「Friends」が流れる。大杉漣と宮本浩次の共演シーンが放映。
僕はリアルタイムでも見たことがなくて、YouTubeでもまともに見たことがないので、ある意味新鮮でした。これが地上波で(例えチラッとでも)流れることはもう殆どないと思われます。
「以後、大杉さんはエレカシの大ファンとなりました」とのナレーション。
もう本当にこの通りで、ドラマの後テレビにも出なくなって、また地道にロック歌手として再起動しているときも、都内でライブがあればかなりの頻度で花輪と、ご本人もライブに足を運んでいる姿を何回見たことか。
以下、大杉漣さんは「大」、宮本浩次は「宮」で。完全書き起こしではありません。
大 浜田さん(ダウンタウン浜田雅功)に誘われたんですよね?確かそんなこと仰ってました。宮本さんがいるだけでも緊張して・・・。
宮 僕なんて昔、売り子のアルバイトしたときに「いらっしゃいませ」って言ってると、ただいまの代わりに「いらっしゃいませ」って言っちゃったりするぐらいになっちゃって。
プロの役者さんに聞くことじゃないですけど、入り込んで抜けられないってこともあるんでしょうか?
大 完全にオフには、この仕事に関わっている以上ならない。どこかでずっとONなんですよ、おそらく。でもどこかで軽くOFFにしておかないと。
宮 家に帰ってご飯食べてるところも演技ってことはないですよね?
大 そんなことはないですよ(笑)。劇団からずっとアンダーグラウンドな仕事をやっていたので、そこの切り替えは色々言われましたね。
僕は想像つかないでしょうけど、沈黙劇という二時間半一言も台詞がない舞台やってたんですよ。そういう舞台やってたんですから、常に緊張していなきゃいけないみたいな。
宮 二時間黙ってるんですか?
大 黙ってる。NHKで放映したんですよ。全然音ないんですよ。沈黙劇ですから。テロップが下に流れてて。そんな芝居を16年やってました。すみません俺の話ばっかりで。
宮 いえいえ、(石君に向かって)あなたも沈黙芸・・・。 俺爆笑。
草彅さんのナレーション。
2012年9月、宮本さんの左耳が突然殆ど聞こえなくなりました。診断の結果は外リンパ瘻、毎年続いていた日比谷野外大音楽堂は中止。しかし当日、宮本さんはファンの前に姿を現し、一人弾き語りの曲など、精一杯のパフォーマンスを披露しました。
大 一曲歌うだけだと思ってたんで。
宮 去年?野音ですか。
大 十何曲歌ったんじゃないですか。
宮 あん時は面白かったんですけど、普段メンバーとやるのが当たり前だったんですけど、一人で出て行くと意外と素直になれるというか、状況が状況で、お客さんも野音のコンサート休止になったんだけど、みんな休止にしたんだけどみんな来てくれて。
どうしてもやりたいって言って。曲も何やるって決めないで行って、僕はもう夢の中でいつも生きている感じがしてて、音楽も中学・高校の仲間でやってますから、いつもやっぱりものすごいレコードも売れて、凄い素敵な音楽をやってロマンチックなんだけど。
耳がパッと聞こえなくなるとですね、夢の中じゃなくて急にリアルになるというか、ただの中年のおじさんが病室で寝ていると、先生に「僕治るんですか?」って半泣きで「野音が十月に迫っておりまして」みたいになって。
その状態でやっぱり日比谷の野音のステージなんとかやりたい、二十三年か四年やってましたから。でも心理的には「お蕎麦屋さんに外出していいですか?」って先生に言ったんですよ。
それでお蕎麦屋さんに行ったんですよ。したらサラリーマンの人がお蕎麦屋さんで一杯やってるのがカッコ良くて、もううわー・・・、格好いい・・・って。治ったらみんなで食べたいな、みたいな状態でやったコンサートだったんで、素直に心がなれてて、そこでコンサートがやれて、僕がなんか「具合が悪くて」って言うと「ドッ」ってみんなが笑ってくれたりだとか。
「ああー」ってがっかりしてくれたりだとか、何かリアリティのある野音が出来た。
大 みなさんもそれをちゃんと聞いていた。そんな野音だったと思いますよ。
草 大杉さんが出演する映画「土竜の唄 潜入捜査官 REIJI」、主演を努める生田斗真さんは、大杉さんと同じくエレカシの大ファン。2011年、僕らの音楽でも対談が実現。
土竜の唄 潜入捜査官 REIJI (Mole's Song) Trailer - YouTube
予告編見てたら、脚本もエレカシ好きなクドカンさんなんですよね。もうこのエレカシの業界影響力・・・。
宮 はいはい(少しびっくり、嬉しそうな表情)。
大 生田斗真君と現場で会ったときに、凄い成長してて、それでエレカシさんの話になったときに、彼は凄いですね。
宮 生田さんですか?
大 生田さん凄い(笑)、詳しいです。ものっすごい好きでした。
宮 生田さんも何の番組でしたっけ、番組で「悲しみの果て」歌ってくれて、何かそれを見せて貰って・・・。まあどうでもいい個人的な話ですみません。自己顕示欲が強くて(少し石君をいじる)。
大 いえいえいえ。
宮 生田さんも男気のある方で。
大 エレカシさん大好きだって話をしたときに、盛り上がるっていうか、それでなんか、一歩も二歩も近づく感じがするんですよ。「さあ」って言ったら「頑張ろうぜ!」って感じがあるんですよ。現場の感じよ。
宮 そうですか!すみません(ものっすごい嬉しそうな笑顔)。
この「男同士の波動」はなんでしょうか、「あなたへ」じゃないですけど、全てモノもが熱いもので繋がっていて、いろんなパワーが重なり合って好循環になっている気がします。
NHKの「プロフェッショナル 男の流儀スペシャル」とかで特集してもらいたいレベルです。
曽我部恵一さんと「俺たちの明日」コラボ演奏披露。
メンバー、曽我部恵一さんプラスヒラマミキオさんの生演奏。曲的にも蔦谷好位置さんは不在。相当な短縮バージョン。
新しいブログに移転したら、iTunesへのリンクも簡単に貼れるので、嬉しくて貼ってしまいます(笑)。シングル盤のみに収録されたアコースティックバージョンを。
再び大杉漣さんとの対談。
宮 今回大杉さんと会うってことで調べたら・・・。
大 検索した?
宮 検索したら、可愛い犬と猫のブログみたいなのをやられてるのを見つけて、ビックリしちゃって。
先生が人と会うのにネットで検索して、大杉漣さんのブログを見るという行動に俺はビックリします。
大 全然自分にふさわしくないようなチワワが居たり。
宮 あれ可愛いですよね、最近のチワワ。ごめんなさい、僕チワワを飼ったことがなくて。文鳥は飼ったことがあって、したらあるとき風で逃げちゃって、ピーちゃん・・・。
大 文鳥、逃げます。ピーちゃん、うちと同じだ(笑)。
宮 成ちゃん、昔ヨークシャーテリア飼ってたけど、どうしたの?
高 うちには居ないけど、まだ・・・。
宮 うちには居ないけどって?空中?
大 空中に行ってたら凄いよね(笑)。
宮 あ、妹さんのところ?
(石君に向かって、テロップでは「柴犬を飼う石森」)犬を飼ってて、ずーっと犬の映像を・・・、それが何のコメントもないんですよ。ずーっと犬が動いているのをずーっと撮り続けてるんです。
それが「あー、おいで」とか言わないで、ずーっとただ犬が動いている。「さあ帰るか」みたいな暗い気持ちになっちゃって。
大 それは後から見たりするんですか?
石 そうでしたね、はい。
大 「可愛いね」とか一言もない?
宮 何にもない。その映像をなんで俺に見せるの? メンバーと大杉さん爆笑。
草 昨年、デビュー25周年を迎え、9月に完全復活を遂げたエレファントカシマシ。その舞台裏には厳しい練習風景がありました。
映像は「復活の野音」でメンバーと握手し、ステージに出る宮本、演奏する宮本。そしてドキュメンタリー映画でメンバーを怒鳴りつける宮本。
「the fighting men's chronicle エレファントカシマシ ディレクターズカット」予告編 ...
大 これほど練習するとは・・・、逆に僕は今まで何をやってたんだってショックに思っちゃったっていうか、思ったんですよ俺は。正直。何かをそういう感覚でもいいし、そういうのを味わうには、色々必要だと思うんですよ。
デビューで25周年ですよね?前のあれから含めると、中学校の時に出会ってるわけですもんね。
宮 バンドを始めて・・・、でもどうなんですか?好きなことだからって言って・・・。変な感覚ですね。
大 分かります。なんとなく。基本は僕はよくわからないですけど、62歳で(俳優歴40年)、別に62どうのってわけじゃないんだけど、希望はあるんですよ。若い頃、俺は希望って言葉を使わなかったかもしれないんだけれど。
どういうものを目指すかっていう、どういう役者なのかどうなのか分からないけれど、どんな生き方がいいだろうかとかって不器用なりに考えるんですよね。楽しくありたいって思うけれども、そんなに簡単に手に入るものじゃねえだろうって部分はありますね。
宮 さっき大杉さん、希望って仰ってましたけど、僕もやっぱバンドで希望みたいなものを・・・、ようやくなんか。なるほどって思っちゃったんですけど、全部そこにあるっていうか、そこで四人で実体のある音を出すってのが希望でもあり、同時にこうみんなが見ててね。それを出来るのは、四人で実体のある音を出して、みんなに。
復帰第一弾シングル「あなたへ」。メンバープラスヒラマミキオさん、グレート栄田義彦さんストリングスチーム、ド迫力の生演奏。
テレビを見ていて、全く知らないバンドがこういう対談をしたら、俺は「なんだこりゃ?」と思ってしまうと思います。
動物談義を仲良くしてると思うと、リハーサルでめちゃくちゃにメンバーを怒鳴りつける男。かと思ったら生演奏で激烈な格好いい演奏。何が何だか分からない。
けれど何が何だか分からないけれど、結果としてものすごい波動なり感動を生むのがエレカシの最大の魅力なんじゃないかとも思ったりします。混沌としてでも激烈として、デビュー25周年。
また年齢を経ることへの希望も最近エレカシからよく感じ取っています。年齢を経たせいもあって耳の病気になってしまった。けれど回復して、去年、激烈すぎる「復活の野音」四日間。この番組の対談を経て1月11日の、今度は華やかすぎるさいたまスーパーアリーナでのスペシャルライブ。
年齢は経ていても、復活どころかそれを超越してさらに前進して行っている四人を見ると、勿論本人たちの努力・才能は大前提としてあるんだろうけれど、人間が本来持つ生命力、本能みたいなのをエレカシから感じ取って、「人間、やる気になればまだまだ行けるんじゃ無いか」と本気で感じています。
それにしても、前の記事とも繋がりますが、最近だと有吉弘行さんやマツコ・デラックスさんとか本当に凄い人達に愛されてますよね、エレカシ・宮本浩次。男よ行け!