エレカシブログ 俺の道

ロックバンド・エレファントカシマシ、宮本浩次ファンブログ

山下敦弘監督×ジョージ・ウイリアムズさんトークショー@タワーレコード渋谷店

メモと記憶を頼りの書き起こしのため、内容は抜けているところが沢山あります。
「ここはこう間違ってる」「この部分でこんな面白いこと言ってた」などあれば教えて下さい、追記させて頂きます。


会場はタワレコ渋谷店8階のエレカシの展示がされている会場の奥、いつもはライブダイジェストが流れているスペースに、椅子がそのまま30席。立ち見は100人から120人ぐらい(数えきれないぐらいの人が居ました)。ステージには監督とジョージさんの二つの椅子が置かれたまま、開始。


14時、映画の「特報」(30秒Ver)がプロジェクターに流れる、つまり宮本浩次の「うるせーコノヤロー!」という怒鳴りとともに開始。

「特報」終了後、向かって左側のドアからジョージさんが「エレカシ宮本復活」を報じる12日付の日刊スポーツを「読む」形で登場。(以下、山下監督は「山」、ジョージ・ウイリアムズさんは「ジ」と略させて貰います)。


ジ「えー!マジで?宮本さんが復活?ライブも?」、動き的は新聞を読みながらも、大声で会場に呼びかける形なので会場からは「イェー!!」と大歓声。
個人的にはこんなライブ感覚で、エレカシ復活を叫ぶ機会がなかったので大声出してしまいました(笑)。
ジ「みんないい顔してますね!」この部分でエレカシのライブをまた思い出してしまう。
ジョージさんの紹介により山下監督登場。こちらも勿論大歓声。登場後、ジョージさんにより山下監督の略歴紹介。そしてトークショー開始。


ジ「山下監督とエレファントカシマシの出会いは?」
山「僕は95年に大学に入ったんですが、関西だったのでよくラジオから『四月の風』が流れていて好きだったんです。そこで昔に遡って聞いたらさらに好きになって。
  そして周りの音楽好きの友達の家にはエレカシが沢山あってよく聞いてました。実はデビュー作の「どんてん生活」の「生活」はエレカシのアルバムから勝手に頂いたんです」
ジ「僕は実はガストロンジャーが大好きで、ラジオでガストロンジャーをかけている間、(声がオンエアされないようにして)「俺もこうなんだ!!」って叫んでたんです」会場笑。
ジ「この映画の話が来たとき、最初はどう思いました?」
山「僕はドキュメンタリーやったことがなくて、普通のドキュメンタリーだったら断ったかもしれないけれど、エレカシだったから『やります』って即答しました」
山「それで『やります』って言って、緊張しながら最初に宮本さんに会った時の沈黙と言ったら凄かったですね・・・、それを撮っていればよかった」会場笑。


ジ「撮影を開始してみて、実際にはどうでした?」
山「とにかく宮本さんは厳しい方で・・・。今まではお客さんだから良かったものの、メンバーへの説教なんかは僕が説教されてるみたいで」会場笑。
ジ「撮影してみてから、宮本さんへのイメージは変わりました?会って初めて分かったことってありましたか?」
山「実は終わったらイメージは変わらないかそれ以上です。病気という話を聞いて会ってみたけれど、見ての通りの物凄いエネルギーの方で、どこから出るんだろう、みたいな」
ジ「僕も宮本さんと会うと、運動した後のように物事が綺麗に見えるようになったり、背筋が伸びたような気持ちもする。そんなエネルギーを持ってる感じがするんですよ」


ジ「映像はどのくらい撮ったんですか?」
山「あんまり撮ってないんです。撮影開始したのがトミさんの誕生日ってことは覚えてるんですけど、後はインタビューと過去の映像の編集でした」
ジ「僕もこの映画勿論見たんですけど、こんなに映画をジーッと見たことないんじゃないだろうぐらいに集中して見てました」
ジ「エレカシはデビュー25周年ですけど、監督はエレカシがデビューしている時はなにやってました?」
山「僕は小学生なので(笑)、サッカーやってました。音楽とかも特に聞いてなかったんです」


この頃、ジョージさんが何かリアクションをして、会場の前にちょっと出るシーンがあったんですが、ジョージさんの手にはA4サイズの紙が4〜5枚あり、そこには元々のパソコンで打たれた文字にジョージさんの手書きと思われる書き込みが沢山してあって、勿論内容は分からなかったんですが進行台本のようなものに、ジョージさんが熱心に「聞きたいこと」を手書きしたような跡が垣間見えました。ジョージさんも熱くてエレカシ愛の塊!


ジ「エレファントカシマシというバンドはどういう印象を感じました?」
山「映画見た方はご存じだと思うんですが、宮本さんは厳しい方で、でも四人しか分からないものがあって、初めて見ると引いちゃうかもしれませんが
  四人には言葉にすると安っぽくなるかも知れませんが、絆とか信頼とかがあって、今こういう関係を築いているのかなと思いました」
ジ「この撮影をする前に、こういう作品にしたいみたいな構想はあったんですか?」
山「最初は復活に向けてのドキュメンタリーを撮るつもりが、今回は撮ってるうちに、ナレーションも全部排除して、『絶賛準備中』というイメージにしました」
ジ「撮影しているうちに最初の構想から変わった、なにかそのタイミングはあったんですか?」
山「監督として映画撮ってるつもりが、段々宮本さんのファンになってきて、最後は宮本さんに人生相談したりして(会場笑)、でもそれじゃいかんなと」
 「編集のイマイさんという方には『現在進行中のバンドなので、総括はしないで、まとめないでください』とはお願いしました」


ジ「野音でインタビューされている四人というのは新鮮だったと思うんですが、ここでそのシーンを振り返ってみましょう」


ということで、プロジェクターで映画そのもののうち、四人が日比谷野音でインタビューを受けているシーンが流れる。当然みんな食い入るように見入る。


ジ「日比谷野音のシーンでした」
山「緊張して撮影して、狙いとしてはメンバーが野音の客席側から入るのを演出したのに、皆さん全然懐かしくないみたいで、宮本さんが昼飯食いに来てるとは」(会場笑)。
山「エレカシ野音でライブをやっているアーティストとしては最多らしくて、ホームグラウンド的でもあり、あんまり懐かしくもなかったみたです(笑)」
ジ「野音に入っていくメンバーの顔は素敵でしたね」
山「二ヶ月の撮影で、数回スタジオに入ったんですけど、宮本さんが元気な姿というか、基本的にはこんな風景なんだよっていうのを入れたつもりです」

ここでまたもやプロジェクターには映画の一部。スタジオでの練習シーン。宮本が無茶苦茶言ってる所が流れる。会場は宮本の発言の厳しさに無言になったり、宮本の意味不明な指示により石君が色々と「やられ」ている様に笑ったり。

山「こんな感じで、宮本さんは怒ってるというよりは、気合いを入れているという感じです。緊張感は物凄くあります」
ジ「宮本さんを見てると『もっと行けるんじゃねえか?』と思いますよね。でも石森さんが腕立てしているシーンはどう思ったんです?」
山「実はこのシーンは僕が撮影したんじゃないですけど、後から見たときには『あー・・・』って思いましたね」(会場笑)。
山「で、メンバーそれぞれに当たり方が違うんですよ、石森さんだけに強い」(会場笑)。
ジ「監督は撮影のために過去の映像を沢山見直したと思うんですけど、それはどう感じましたか?」
山「僕が印象に残ってるのは、契約切れた後の下北沢SHELTERで、その時は本当に4人だけで活動してたんですけど、そのシーンが印象深くて、映画でも沢山使ってます」
ジ「監督もその頃にエレカシ聞くようになったんですよね?」
山「ちょうどその後ぐらいですね、だから余計印象に残ったのかも知れません」
ジ「この会場にそのシェルターに行ってたという人はいらっしゃいますか?」 会場に呼びかけるも、ゼロ。
ジ「シェルターの前ってのは学園祭で暴れてたりするんですけど、それはいかがでした?」
山「エネルギーが有り余ってて、宮本さんの怒りや叫びが空回りしていた部分もあったと思うんです、エネルギーがありすぎて、それで契約切れてシェルターがあって
  その後にまた売れて。その歴史を感じたというのは重い。そのまま、リアルなバンドとしての25年の歴史を出したんです。
  映画の撮影終わって、ラッシュの時に構成のムカイって男とパソコンで一緒に映像見てて、ビール飲みながら泣いちゃったんですよ」



山「歌詞の中で『こんなもんじゃねえだろう』って曲があったじゃないですか?曲名なんでしたっけ?」
お客さん「日曜日(調子はどうだ)」
山「それを大学時代に自主映画を作るときに、自分の中で元気を貰っていた。そのイメージは強かった」
ジ「撮影していて面白かったエピソードはありましたか?」
山「みんな魅力的でした。トミさんは1時間半のインタビュー撮ったのに5分ぐらいしか喋らない寡黙な方でした」(会場笑)。
 「高緑さんは冷静にちょっと距離を持ってエレカシを見ている部分があった。石森さんは『はい、はい』とその通りの方で」(会場笑)。
山「宮本さんは見たとおりエネルギー溢れる方なんですけど、ふと見せる自信がない顔や寂しい顔、今回は使わなかったんですけど、そんな瞬間も垣間見られました」


ジ「監督もいらっしゃってるので、会場で質問がある方はどうぞ」


質問1「監督は謙虚で、エレカシの熱をそのまま出してていたということを話していますが、これは俺の作品だからこそ出せた部分というのがあれば教えて下さい」
山「そうですね、俺の持ち味じゃなくて、いろんな方のインタビューをしてて、俺が楽しんでるんですよ。自分の笑い声が入っちゃってるんですけど。
  みんなエレカシについて実は話したがってて、それを僕も楽しんで会話させて貰って。僕自身が会話を楽しんで、それがそのまま映像になって。
  その部分が俺の仕事だったかなあ、と思います」


質問2「沢山の方にインタビューされていますが、人選はどのようにしたんですか?」
山「それはスタッフに相談しながらなんですけど、迷ったのが、『女性を入れるかどうか』。ただ、女性を入れると冷静じゃなく話が宮本さんに行ってしまうんじゃないか」(会場笑)。
 「なので今回は男のみ、男臭さ全開で行かせて貰いました」
 「横山健さんからも言えない話も沢山聞けて、これ言っていいんですかね?十代のころ、双啓舎に電話して『何でもいいからやらせてくれ』って言ったらしいんです」


質問3「監督の方から、衣装や髪型などについて、注文や演出というのはあったんですか?」
山「一切演出はないんです。唯一あったのが野音の撮影の時にお客さんの入口から入って下さいぐらいですね」
質問3続き「撮影時にエレカシ側から『今のところカメラ撮影止めてくれ』っていうことはありませんでしたか?」
山「一切ありませんでしたが、宮本さんが石森さんとかに放送禁止用語とかを言った後に、宮本さんが『これ使えないですよね』って言ったことぐらいですかね」(会場笑)。


質問4「予告編ではメンバーのインタビューシーンが沢山あったんですが、本編では全然流れなかったのは何故ですか?」
山「あれは最初の撮影の部分で、みんなに近づきたくて、プライベートな雑談をずっとしてたんです。なので表情だけ予告編で使わせて貰いました」


質問5「これから見るんですが、インタビューは赤羽で撮影したんですか?」
山「トミさんのインタビューは赤羽の川で撮影して、高緑さんは月島の実家の銭湯があった辺りで撮影しました」
ジ「これから見るんですよね?今日ちょっと見てどうでした?」
質問5「期待が高まりました」
ジ「そうですよね!」(会場笑)。


ジ「撮影終わって、今はどう感想を持ってますか?」
山「ドキュメンタリーという普段とは違った仕事をしたんですが、映画を通じてエレカシの復活にプラスになれば、ステップアップになればと思ってます。9月の野音がエンディングなんですけど、自分の作品の中で、一番繰り返し見る作品になるんじゃないかと思います」


ジ「最後にみなさんに一言」
山「エレカシのファンの一人として、宮本さんは完全に復活してて、エネルギーが超溢れてる状態なので、相当凄いことになると思うので、これからもエレカシに期待して下さい」
ジ「山下敦弘監督でした、今日はありがとうございました!」


会場から大拍手。山下監督退場。


ジ「メンバーは今日は何をしてるんですかね?作曲してたり、野音に向けてのリハーサルだったりするんでしょうか?でも100%言えるのは『エレカシ復活!』」
そしたら会場からさらに大歓声。鳴り止まない拍手。ジョージさん、また日刊スポーツを取り出して、「えー、やべえ!エレカシ復活!」と言いながら退場。


会場プロジェクターには映画の予告編、2分30秒が流れ、トータル約50分のトークショー終了。


一旦は以上です。会場にいらっしゃった方で、加筆・訂正箇所があるという方は是非教えて下さい。