エレカシブログ 俺の道

ロックバンド・エレファントカシマシのファンブログ

「俺たちの明日」のリリースの嬉しさを宮本浩次は何に例えてたんだろう

タイトルの頭に「敗北と死に至る道が生活ならば」ともつけようと思っていたのですが、いかんせん長すぎる(笑)


明日がベスト盤「THE BEST 2007-2012 俺たちの明日」の発売日(店頭入荷日)、それでシングル「俺たちの明日」が発売されたのが
大体5年前の2007年11月21日。当時はもう「移籍してシングルが出せる!」という宮本浩次の嬉しさがあちこちで爆発していて
「シングル出せたのが嬉しくてね」「PVはビルの屋上で真っ白な幕にクレーンカメラで撮影で・・・」。
その当時を思い出して色々昔の本やビデオを見てたんですが、当時は本当にメディア露出ラッシュで見てたら収拾つかなくなったので
PAOと「JAPAN」と「bridge」、そしてフジテレビ「魁!音楽番付」からテンションの高さと嬉しさをちょっと抜き出してみました。


JAPANはVol.315 インタビュアーは言わずもがなの山崎洋一郎さん。


東芝EMIからユニバーサルミュージックに移籍し、「俺たちの明日」「笑顔の未来へ」が出来ていく過程について。

(前略)
宮本「例えばシングルっていうのは、僕らのここ3年ぐらいの常識だと、金もかかるし、プロモーションに時間もかかるし
アルバムは年に一回絶対出すもので、それに向けてやっていくものだっていうのが、知らない間にこびりついていたわけですよ」
山崎さん「エレカシに関しては、シングルを無理矢理頑張って作んなくてもいいんじゃないかと」
宮本「そう。それがさ、いきなり『シングル狙っていこうよ!』みたいな話になるわけですよ。
そこがまず嬉し恥ずかしっていうか。『いいんですか?』『だってプロモーションとかお金かかんないの?予算は?』とか
逆に聞いちゃったりして、『いえいえ、そんなのいいんですよ』みたいな。だから作り出したんですね。
『そういうものか、この会社は』みたいな。やたら活気があるしさ(笑)。
だって、いきなりレコード会社の一室で曲をどうやってくか一緒に討議しよう、みたいなさ。
そんなの生まれてはじめてなわけですよ。ギター抱えてさ、できた範囲の曲を聴かせてあげるわけ」
山崎さん「ははは。そういうの嬉しいよね」
宮本「俺はすごい好きなんですよ、ほんとうに。いきなりリスナーがいる状況っていうかさ、それはもう嬉しいわけ」

今更東芝EMIさんに文句言ってもしょうがないんですが、シングルは出してくれないわ、出しても全くプロモーションしてくれないわ
ホームページですら更新してくれないような状況だったので、シングルをバンバン出してくれて、それでプロモーションも積極的で
タイアップもつき、「ウコンの力」で「さあ、頑張ろうぜ!」と一日中流れるような状態が続いて、エレカシをあんまり知らない
周りの友達からも「エレカシの新曲パワーあるね」「最近よく見かけるね、今度聞かせてよ」とか言われて、僕自身も凄く嬉しかったことを
このインタビューを見ながら思い出しました。紙面からでも宮本のテンションがこっちに伝わってくるようで。


フジテレビで2008年1月17日オンエア「魁!音楽番付」、インタビュアーは平井理央さん。

ナレーター「エレファントカシマシにとって移籍とは?」
宮本「僕らパーマネントっていうか、成ちゃんが入ってから二十数年やってきて、ずっと同じ仲間でやってる中で、新しい仲間が増えるというのは
全然違うことを言ってくれたりとか、すごく改まるんですよね、気持ちが。なんでもそうだと思うんですけど、会社の人事異動とかも
多少気分を入れ替えるために、こう撹拌するために、わかんないですけどね。
僕らはもうレコード会社四社目なんだけども、僕らが魅力があるって思って「やろう」って言ってくれる人がいるだけで
新しい視線で僕らを見てくれる人がいるだけで、もう、胸躍る出来事」

人事異動や撹拌って凄く的確な表現だと思うんです。JAPANのインタビューのようにアルバムは出すけどシングルは・・・、という状況で
「シングル狙っていこう」という明快な撹拌をしてくれると、そりゃ曲を作ってみんなに届けたくてしょうがない宮本としては嬉しくて
じゃ制作陣がそういうテンションなら俺たちもドーンと行こうぜ!ってなテンションが「俺たちの明日」には明快に出てると思います。

そのインタビューが行われた、そして「成ちゃん加入+加入記念で四人裸になって乾布摩擦」をしたお台場潮風公園


PAO Vol.45 神谷弘一さんによるインタビュー

宮本「あのね、餅は餅屋って言っちゃあ変なんですけど。今回”俺たちの明日”のレコーディングの時にプロデューサーのYANAGIMANがさ
向こうで『宇宙が見えるよ』って言う訳、俺たちの演奏を聞いてね。俺はもの凄く嬉しかったんだけど、そんな事ね、言う奴居なかったよ。
レコーディング中に。でも、色んな優れたプロデューサーは居たし。それってさ、本気じゃなきゃ言えないんだよ。
『宇宙が見える』なんてさ。やっぱ俺たち真剣にやってるから聞いてて分かるしさ」

当時リリース前のインタビューからYANAGIMANさんの「宇宙が見える」発言をあちこちでしてまして(笑)。
発売前にライブでは何回か聞いていたけれど、「宇宙が見える」シングルってのはどんなんなんだ、とこっちも相当期待してワクワクして待ってたら
明快に力強いシングルで、確かにこれは宇宙が見えるかも、いや何か新しい次元が見えるシングルだ!とやたら興奮しつつ聞いてた記憶があります。


bridge Vol.54 こちらのインタビュアーも言わずもがなの渋谷陽一さん

渋谷さん「例えば”俺たちの明日”みたいな曲を書いて、≪さあ、がんばろうぜ!≫で始めろって言われても、昔ならこの曲を書いても
こういう構成は取らなかったと思うんだよね」
宮本「そうですね、最初は弾き語りで始まってましたからね、普通に」
渋谷さん「昔だったら『≪さあ がんばろうぜ!≫の前にちゃんと物語あるんだから、それ聴いてから歌うんだよ」っていう。
宮本「あ、でもそのとおりのことは一応言いましたけどね」
渋谷さん「はははは。やっぱり。で、歌詞は、ジャパンのインタビューを読むと、友達に向けて、というのが主要なモチーフになっていると
何度も言ってますけど、違いますよね?」
宮本「あ、そうですか?違いますかね?」
渋谷さん「うん。これ自分ですよね?≪さあ がんばろうぜ≫って、これ、自分に言ってますよね」
宮本「ああー。でも割とあの詞を作ってる時は相手の顔とか思い浮かぶんですけどね」
渋谷さん「と思うんですけど、でも最終的には自分のことだと思う」
宮本「なるほどねえ。頭に浮かんでても、それを通してまた自分の・・・でもそう言っちゃえばそうですね、確かにね。
だから野音でこの曲をやった時に、自分で歌っちゃっててすごい感動したので、ちょっとそういうのはあったかもしれないですね」

渋谷さん、目の前の本人の言ってることを真っ向から否定(笑)。
いやでもこの渋谷説はほぼ間違ってるんじゃ無いかと。本当に当時のデモテープの段階からレコーディングから、それこそ最近のライブでも
きっとこの曲は歌いながら昔の友達や今の友達や、周りの人や、街ですれ違った人、好きな人や嫌いな人やら色んな人の顔が浮かんで
それらも全部含んで「色々あるけれど、お互い青空の下で正々堂々と頑張ろうぜ、達者でな!」的な明快なメッセージがあるんだと思います。


ラストはまた「JAPAN」。インタビューの最後のこのやりとりが好きで。
(シングル発売のおそよ半年前の2007年5月20日より『俺たちの明日』着うた先行配信が始まっていました)。

山崎さん「リリースは全然先らしいけど、何とこの号の発売日に合わせて、着うたの配信が始まるという」
宮本「すごいですねえ、やったことないですけどねえ」
山崎さん「ねえ」
宮本「今っぽくてカッコいい感じがしますよね。聴いて欲しいと思いますね」
山崎さん「でも、宮本くん、ダウンロードとか出来ないだろ(笑)?」
宮本「僕の携帯は出来ないと思う。10年前近く使ってますからね」
山崎さん「着うたとかやってる?」
宮本「いや、10年前のだからそういう機能ついてないんですよ。古道具屋の親父に驚かれましたもんね」
山崎さん「はははは。全然宣伝にならねえや」
宮本「ははははは」

せっかくレコード会社が「着うた先行配信」(このセリフもなんだか懐かしいですね)と宣伝してるのに、当の先生は10年前の携帯。
そして「古道具屋の親父」。なかなか使わない単語で、それこそドラクエでは沢山出てくるんでしょうけど。
その親父さんに驚かれるんだから相当古かったんでしょうね(笑)。いやでも「ズレてる方がいい」ですね。




本当は宮本浩次が元気ならば今頃ベスト盤プロモーションのためにテレビやラジオや雑誌に大忙しだったんでしょうけど
まあこういう事情でちょっと静かな出だしですが、上でガーッと書いた「俺たちの明日」から「ズレてる方がいい」まで
41歳の宮本浩次から46歳の宮本浩次の五年間がまるっと詰まったCDが出て、勿論特典として野音DVDがついた限定盤Aと
こちらも宮本の嬉しさが伝わってくるPV集がついた限定盤B、ジャケットが大好評の通常盤。


「覚醒(オマエに言った)」にて宮本は「37になり、俺の青春も終わったけれど」と言っていたけれど、どっこい宮本浩次の青春は未だ続いていて
このCDも男・宮本浩次エレファントカシマシの「40代前半の男の喜怒哀楽と青春が一枚に詰まったCD」だと思うと、明日が相当に楽しみです。