エレカシブログ 俺の道

ロックバンド・エレファントカシマシ、宮本浩次ファンブログ

ワインディングロードへの道 Vol.2 鋸山編

前回の木更津編を終えてから、色々な情報を整理して調べて見るも、その後の手がかりが全くつかめず。
じゃあ正攻法でファンクラブに聞いてみようということで、PAOさんに聞いてみると一日で返事が返ってきました。

昨日お問い合せ頂きましたプロモーションビデオの撮影場所に関してご連絡させて頂きました。
撮影場所は千葉県の鋸山周辺になります。

(前後の定型文は略してあります)。


鋸山(のこぎりやま)ってどこだ・・・。

Googleマップで調べると、木更津よりさらに遠い。


PAOさんから貰った回答には「鋸山周辺」としか書いてないため、木更津編のパターンを応用した調べ方で調べてみるとある採石場跡地が候補地として出てきました。ただしそこは現在はある会社の私有地。
その管理会社さんに電話してみると、「確かに去年秋頃エレファントカシマシさんがロケされてます」。
ただその採石場跡地(そして管理会社さん)は映画や各種撮影のロケ地としての問い合わせは沢山あるけれどロケ地見学の問い合わせは初めてなんです、とのことでした。
それから電話や手紙での交渉を経て、「崖地で危険なエリアだけれど、万一事故が起きても自己責任で」「見学の際はマナーを守る」「ネットで公表する際は公開範囲について改めて話しましょう」などの約束を決めた上で「じゃあ当日は現地に誰も居ないですけど、好きに見て来て下さい」と許可を頂き、3月11日に訪問してきました。


千葉県安房鋸南町の鋸山周辺の採石場跡。「大型車進入不可」「危険・無断立ち入り禁止」との看板や監視カメラが並ぶ中を、許可貰ったエリアまで車で進み、あとは徒歩での立ち入り、ロケ地見学。(以下のうち『 』内の話は、後日この管理会社の社長さんと会って話した際の内容です)。



足を踏み入れた瞬間、「すげえなここは・・・」思わず言葉を失いました。
切り立った「岩山」に不思議な色をした溜め池、岩山はほぼ垂直でかなりの高さがあり、めちゃくちゃインパクトがありました。



採石場跡なので昔の名残で電気(電線)は通っていて、でも今は使われてはいない。
『戦前から採石場として稼働していたみたいなんだよ』と管理会社の社長さん。
周りを見渡すと、その岩からは湧き水のようなキレイな水が噴き出していて、それらの水が溜まってこの溜め池を作っているようでした。


あまりにも異風景な場所に入ってしまったので、この景色を見ているときは、今日はエレカシのPVロケ地巡りに来てたということを半分くらい忘れてました(笑)。岩山見て「オマエデッケエナ・・・」という歌詞は頭に浮かんできました。


「これは面白い景色だ」とか話しながら坂道を登って、ふと右側を見ると、「あれ、ここじゃね?」

画面上で何度も見た光景、水たまりがあってその後ろの左側に特徴的な三角形の山、右側にはこれも特徴的な台地。


「あ、これだ、間違いないわ!」。PVが入ったiPadを見ながら再確認。「どう考えてもここだ、ピンポイントでここ」。


エレファントカシマシ「ワインディングロード」 - YouTube


ここでちょっと話は戻り、その日の朝、同行してくれたTさんと合流したときに、Tさんはパネル状の何かを持ってたんです。
「写真撮るからそのためのレフ板(プロカメラマンがよく使う、光を反射させる銀色のパネル)なのかな」と思って特に気にも留めなかったんですが、現地で車を降りたときに開封してみたら、自作した「東京からまんまで宇宙」看板。
「こ、これ作ったんですか?」「うん、A3じゃ小さいからA2で」「まんまじゃないっすか!」。


で、iPadでPVを再生しようと思ったら、日光がモロに当たって画面が見えず、自作してくれたその看板を日よけに使うという完全に間違った使い方を。


看板のあまりの出来の良さに内心大感動しなががら、iPadを再生してみると、間違いなくこの場所がワインディングロード。
PVで出てきた水たまりは撮影の際に人工的に作ったものかと勝手に思ってたんですが、これは実際にあった水たまりだと思われます。
見学前日は雨が降っていたせいもあってか、見学の際に見た水たまりはPVのそれより1.5倍ほど大きくなっていました。



宮本側からの視点。ここから続く坂道は実際はかなり急で、そして長い。普通にあるってみるだけでも息が切れてしまう。




PV見ながら宮本の動き通りにあるってみると、このビデオはこの道の高低差をうまく利用して撮影した跡が垣間見えました。
宮本の言葉を借りるならば「ナチュラルな作り方」。草が枯れちゃって緑色じゃなくなっている以外は本当にPVそのままの光景でした。



「東京←宇宙」看板の位置を推定しながら立ててみる。これ風で何度も倒れましたね(笑)。
青空と岩山と不思議な溜め池と「東京←宇宙」看板。


このロケ地はここ以外にも見所があるので、とりあえずウロウロしてみる。

岩山と岩山の間を切り裂いて作ったような道。両側が岩のためか普通に会話してるだけでも声が反響してきます。



かなり高い位置まで登ってみて、その不思議な溜め池を上から見てみました。
この写真では上手く伝わらないんですが、ほぼ崖の上から下を見下ろしているような形。かなり危ない場所。
ただこの溜め池の水は凄く綺麗。福島には五色沼というエメラルドグリーン色をした観光沼があるんですがそこに近いぐらいの美しさがありました。ただ周りは岩山なので、綺麗さとゴツゴツした光景が同居していました。美女と野獣的。
『ここはたまに地元の人に開放していて、親子連れがボートとか浮かべて遊んでるんだよ』と社長さん。
これはエレカシのロケ地云々を抜きにしても参加したくなるようなイベントです。




ウロウロしてまた「ワインディングロード」に戻ってくると、自分たちで立てた「東京←宇宙」看板が当然そのまま立っててでもここで「岩山・五色の溜め池・坂道・水たまり・看板」の光景の違和感に未だに慣れず、道を歩いて看板を見る度に「・・・凄い光景だ」と自分たちでビックリしてました。今この写真を見返しても「合成か、これ?」と思ってしまいます。



ふと横を見るとこんな光景がゴロゴロしているので、二時間前くらいに首都高を抜け出てきたのが不思議に思えてきました。


そしてここでもPV見返してみると、よくまあこんな場所に門やらソファーやら机やら沢山のエキストラを呼んで撮影したなあ、と今更ながら思ってしまいました。大きなトラックは入れないため、配置するためだけでもかなりの人手がいると思います。
それを恐らくは情熱まっしぐらで作ってしまった森本千絵さんと常盤司郎さんのクリエイター魂に頭が下がりました。
PV見ていると「面白いビデオだな」と思っていたんですが、現地であるってみると「これ作っちゃうのは凄いよ」と見方が変わりました。
壮大な構想と情熱と、でも(多分)色々な現実的な壁があったんだと思いますが、これだけ力強くて美しい映像を作れるのはただただ凄い。


宮本やメンバーやエキストラの人やスタッフの人が何度も上り下りしたであろう「ワインディングロード」を往復しているうちにそんなことを痛感しました。



今回のスペシャルサンクスはまずは管理会社さんとその社長さん。ご多忙の中色々手配して下さり、またこの見学の後に時間を作って下さり、この採石場跡について色々話して下さって本当にありがとうございました。改めて感謝申し上げます。
『この採石場跡地、ネットに出して何か問い合わせあるようならいつでも会社に連絡して下さい』とのことですので見ている方でこの採石場跡地に何か興味がある、問い合わせしたいことがありましたらこちらにメールなどで連絡もらえれば橋渡しぐらいならさせて貰いますのでどうぞお気軽に。
(sakumiyaji-69[at]yahoo.co.jp [at]は@に)。
現地行ったら色々な映像を撮りたくなるであろう、本当に素敵な場所です。


そして前回の木更津編に引き続いて同行してくれたTさんとNさんにも感謝。
特にTさんは「東京からまんまで宇宙」看板を作って持ってきてくれたというサプライズっぷりに感動してしまいました。
看板、家にちゃんと持って帰りました。これは大切に保管して、そしていつか何かに使います。
ロケ地探す上でのNさんの相変わらずの的確なアドバイスにも感謝。当日のカメラマンとしてのキレキレっぷりは、今見返しても驚異的です。


結果的に木更津ではなかったですが、色々と情報提供して下さった方々、そして「鋸山周辺」という絶妙な回答をして下さったPAOさんにも感謝。
どう考えても一人では出来なかったロケ地訪問でした。一人一人にお礼は出来ませんが、本当にありがとうございました。


またエレカシが良いPVを作ってくれるのならば、何度でも出かけようと思ってます。


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