エレカシブログ 俺の道

ロックバンド・エレファントカシマシ、宮本浩次ファンブログ

エレファントカシマシ 2011年5月10日 戸田市文化会館

戸田市役所のすぐ隣。結構立派でまた新しめなホールでした。


入場前に新バージョンのパンフレット購入。
これはヤバい、また書きますけどパラパラッと見て最後の二枚の写真で手が止まりました。



席は17列向かって右側(石君寄り)。
会場も新しくて、また丁度良いこぢんまりさ。旧渋谷公会堂を二回りくらい小さくした印象です。
キーボードも用意してあり、蔦谷さんのブログでは書いてないけれど蔦谷好位置さんも参戦かと想像。


珍しく殆ど押さず19時ちょい過ぎぐらいにスタート。宮本は黒ジャケット白シャツ。
エレファントカシマシ六人体制。キーボードは遠目に見ても蔦谷さんではないのでサニーさんかも。


M1 moonlight magic
さすがホールなので二階席の上から照明が当たる。この曲ではムーンライトのイメージ通りか
宮本のみに二階上からのスポットが当たって、まさに宮本が主人公状態。
声の出はいつもぐらいか。キーボードのコーラスも入るけどまだサニーさんとは確認出来ず。
軽快かつリズミカルな出だしに聞こえました。ライブの一発目にはいいですね。


M2 ゴッドファーザー
打ち込みからスタート。
石君の動きが心なしか軽やか、踊るようにリズムを取ってギターを弾いている。
2番の出だしあたりで歌詞忘れがあったと思います。
あとちょっと打ち込みのボリュームが大きいかもしれないと思いました。
打ち込みの音が少し六人の演奏を遮ってるかもしれないです。
ラストで石君を煽ってました。


M3 脱コミュニケーション
本当に小さな宮本のギターイントロからスタート。
そしてトミに目配せして、トミの過激なドラムも加わって強力イントロスタート。
相変わらずこの曲はライブ映えします。


曲終わりに「今日も沢山集まったなエブリバディ。ここは天井高いな」
周りの人一斉に天井を見上げる。確かにそうかも。
ってか今までのライブハウスツアーに比べれば明らかに高い(笑)。


「色々あるけれど、素晴らしい日々を送っていこうぜ」
M4 悲しみの果て
個人的には上から当たるタイプの照明が好きなので、それが再現されてて嬉しかったです。
(1998年武道館DVDとかに収録されているパターン)。
今日は六人なので六人にちゃんと上からライトが当たっていました。


宮本が小さく「ワン、トゥー、ワントゥースリーフォー」とイントロスタート。
M5 彼女は買い物の帰り道
凄く丁寧に歌っていたのが印象的でした。
最近たまに出ない「でも私は」の高音部分もちゃんと出ていました。
それ以外の高音部分も全体的に良く出ていました。
また「鮮やかな夕暮れに」の部分で、照明が一気にオレンジ色に切り替わって
「おお、ステージがちゃんと夕暮れに染まってる」と密かに嬉しくなってしまいました。
しかし圧巻はラスト、最後アウトロが終わって演奏も終わった後に宮本がマイクに囁くように
「愛してる・・・」と呟く。これは悔しいけれど宮本浩次、セクシーだ(笑)。



宮本「オッケー!トミ!」
M6 歩く男
そんな愛情的セクシー路線のカノカイとは打って変わって力強いドラムイントロ。
これ最初何の曲が分からず、またギターとドラムでのイントロが長かった(2〜3分くらいあったかも)。
歩く男にも聞こえるけれど、でも地元のダンナもこんなイントロで始まってもおかしくない。
そんな状態で聞いていたら「満ち足りているのかい?」で歩く男と判明。
「悪魔のささやき」ではカノカイ→歩く男の流れが好きなので嬉しい。
ややハイテンポで演奏は進み、キーボードの方のコーラスも入る。
二番の出だしの「一瞬が全てなんて」の部分を「夕暮れってやつは美しい」と間違っていた。
去年の日比谷野音でこの曲を初披露したとき、ラスト部分で宮本がトミに向かって
「もうとにかく音を掻き鳴らせ!」ってな具合で両手をバタバタさせてた光景が今日も見られて
六人がいい具合にそれぞれの音を掻き鳴らしてました。まるで野音の演奏が蘇った気分。
最後の方で宮本が乗ってきたのか、向かって右前(石君方面)に動き出す。
今日宮本が前の方に出てきたのはこれが最初だったかもしれません。


ここで宮本、黒ジャケットを脱ぐ。
「キーボード、サニーさんです。ギター、ヒラマさんです」。
「ヒラマさんはずっと、サニーさんは今日からです」。
もしかしたら二行目は他のMCの所で言ったセリフかもしれないです。
ここで初めてキーボードはサニーさんということが確認出来ました。


M7 九月の雨
「挑戦の、自慢の歌です」みたいなことを。
この曲のカウントで宮本は自分の腿を叩いて合図したのですが、その音、つまり
自分の腿を叩く「パンッ、パンッ」ってのがこちらまでリアルに聞こえてきました。
それぐらい静かで、また音響効果がいいホールなんだと思います。
個人的には久々のヨロレインで楽しかったです。
ラストはトミのドラムが小さく「トコトン・・・」と鳴って淡々と終わる。


曲終わりに宮本が投げ捨てたタンバリンをすぐ回収する丹下さん。
今日は宮本の後ろにあったアンプの上のペットボトルの横にセットリストでも
書いて置いてあったのか、そこを見つめるような宮本の姿が何回かありました。
勿論そこにセットリストがあるかどうかは未確認ですが、曲の展開があまりに
リズミカルかつスムーズなので、事前に完全にセットリストは決まっていたかもです。


M8 旅
こちらは演奏がリズミカル、少しアップテンポだったかもしれません。
サニーさんのコーラスも上手く入っていて、転調部分も凄く綺麗に決まっていて
完成度が高い「旅」だったと思います。


「エブリバディ、いつか見た夢を正夢にしよう」
M9 いつか見た夢を
出だしの「いつか見た夢を」から全開でヴォーカルもバンドサウンドも良く出ていて
これだけで満足出来ました。この曲もかなりアップテンポで進行。
曲終わりに向かって左最前列あたりにハンディカメラがあったので、今回のホールツアーも
ダイジェストで公開されるはずです。


M10 暑中見舞-憂鬱な午後-
宮本が後ろの水を飲みながら、トミの方を見て「1,2,3,4」といきなりのカウント。
これはさすがにトミにとっても不意打ちだったんじゃないでしょうか。
最初のイントロが流れてる時点で「もう一回」、さらに「もういっちょ」で
歌い出しまで計三回イントロが流れる事態に。
そして最近恒例の成ちゃんの帽子を奪って被って、そこらに捨てる(笑)。
が、後半になるにつれて歌詞がめちゃくちゃ。完全に宮本が間違っている。
どうするんだろうと思ったら宮本が「もう一度やります」とリスタート宣言。
「すみません、公開リハーサルになってしまって」となんとメンバーと客席に向かって
深々と(本当に深々と、90度近く)頭を下げる。昔だったら暴れてたでしょう。
そして完全に最初から再開。上記のこともあってか宮本は丁寧に歌っていました。
曲自体は僕は大好きで、またひっさびさなので嬉しかったです。
歌詞の間違えっぷりが半端じゃなかったので、ここまで来たら「完全版」ということで
最初からやり直したのは良かったかもしれません。
勿論「いい曲なんだからちゃんと歌詞覚えててくれよ宮本」と思ってしまいましたが。


メンバー紹介。
石君に向かって「成ちゃんの帽子は?」いや先生、あなたが捨てたんでしょうが(笑)。
(多分)石君が拾って、無事成ちゃんの頭に戻る。
メンバー紹介で宮本は自分を忘れる。こういう時だとたまに客席から「総合司会」という
声が上がって「すみません忘れてました、総合司会の宮本だエブリバディ」と言うのですが
今日はそういう声も上がらず、結局宮本は自分の分を忘れてたと思います。
全体的に今日は客席からの「宮本−!」的な歓声が少なかったようです。
って比較対象の前回が水戸の熱狂の渦だったので、比較するのも難しいんですが。


メンバー紹介の前か後で丹下さんがいつものアコギと「男椅子」を持ってきたので
会場には珍奇男の予感が漂っていました。
M11 珍奇男
ライブハウスツアーでは「お金を」を連呼しまくってて、その回数がどんどん増えてっていると
話題になったんですが、今回はさらに増えてました。
少なくとも「お金を」を10回(笑)、「カネ!」も6回は言ってたはずです(多すぎてカウント出来ず)。
ラストの方に「バカ、バカ、バカ」とこれも20回ぐらい言ってた気がします。ワルジが出た・・・。


「昔の良い曲が見つかったので、まだその頃は免許持ってなかったんだけれど」
・昔の名曲で車関連ということは勝手にGTを想像する。
が、石君の方を指さして「ガンダーラコンビネーションで」、その時点でGTは無くなる。
M12 遠い浜辺
懐かしいイントロ。「明日に向かって走れ-月夜の歌」を一瞬で思い出す。
が、が、宮本、最初の出だしに乗れず・・・。
ハイテンションな宮本ならそれぐらい乗り切るぐらいの間違いなのですが、ホールツアー初日という
こともあってか、「すみません、もう一回」。
先ほどの暑中見舞-憂鬱な午後-のこともあって宮本平謝り。
「本当に、プロにあるまじき行為です」。
またメンバーとお客さんに向かって90度近く頭を下げる。
(お客さんに向かって)「もうなんとでも言って下さい」、でもお客さんは何も言わず、みんな大好きなんです。
「えっと、遠い浜辺です(会場苦笑)」
これも一度間違えたせいか、より丁寧に歌っていました。
やはりいくらライブといえども、完全に曲を中断して、もう一度やり直すとなると冷めてしまう。
でも(特に暑中見舞は)間違え方が酷かったので、やり直しは正しい決断かも。うーん。
そりゃ宮本が間違いなく歌ってくれればこういうことにはならないんですが。


ここでステージ最後方にあったスクリーンが上がる。
何だろうと思っていると宮本が「ニューアルバムから何曲か」。
いつ言ったのか忘れましたが「アルバムが半年前に出て、今頃ツアーなんですよね」会場笑。
M13 明日への記憶
曲の途中でバックスクリーンが水色に、スクリーンを上げた目的はこれだったですね。
そして今度はステージ前部分から石君と宮本にライトをあてる形になって、そうなると自然に
後方スクリーンは石君と宮本と楽器群のシルエットになる、これは格好良かった。
そして今度はそれが一面真っ白に、これは見ていて気持ちよかったです。
今日も演出部隊の皆さんGJです!(最近ライトとかの演出を特によく見てます)。
曲中で歌と演奏がズレていた。ただこれは途中修正して何とかなっていた感じです。
曲終わりに「これは朝作った曲なんです、朝ってどす暗くてさあ、そうじゃない朝もあるけど」的なことを。


「俺たちはこの空の下に生きてるんですよ」みたいなことを。
M14 赤き空よ
先ほど白かったスクリーンが今度は真っ赤に。
さすがに水戸のような「お客さんみんなで『レッツゴー明日へ!』はなかった。今回はホールですしそれは無い。
ただ今日も丁寧に歌っていて、水戸でこの曲の良さを再認識したので、じっくりと聞けました。
と、曲が完全に終わってから宮本がソロギターで突然「赤き空よ〜!」と歌い出す。
スポットライトも慌てて宮本のみにあてる。そのまま数コーラス。
終わった後はお客さんから大歓声、大拍手。歌いながら宮本が感極まった部分があるかもしれません。


「アルバム唯一の弾き語り曲です」
M15 夜の道
赤き空よのラストじゃないんですが、宮本がソロで全部歌ってしまった。ライトも宮本オンリ−。
聞きながら、昔生まれたての「生きている証」を宮本がソロで歌った光景を思い出しました。


「いつも思っていることなんですけど、ドーンと行きたい、そんなことを思った歌です」
M16 幸せよ、この指にとまれ
夜の道の静けさから一転照明も演奏もボーカルも何もかもが明るく光り輝く。
アルバムの中でもこの夜の道→幸せよ、この指にとまれの流れが大好きなのでまた嬉しい。
この二曲の流れが個人的には今日のベストアクトでした。
しんみりとした後にハッピーで力強い曲、最近のエレカシの良い部分が出まくっていると思います。


「チュンチュンチュン」と小鳥のさえずり、もはやお馴染み。
M17 朝
武道館ほどではないにしても、バックスクリーンも「悪魔メフィスト」的に。


M18 悪魔メフィスト
相変わらずはちゃめちゃです、が、前よりは少し音程整っているかも。
フラッシュライトと演出が相変わらず秀逸。


これで宮本は一旦ギターを置いて退場したんですが、楽屋に向かって歩く姿がなんというか
背中が丸まっていてよたよたで、おじいちゃんの歩き方のようだった。
「宮本は疲れているんじゃないか」、その歩き方を見て、また今日の歌詞間違いっぷりを思い出して
そんな勝手な想像をしてしまいました。
周りがアンコールの手拍子をしてる時も、席に座って「ライブハウスツアーもJAPAN JAMもあったしなあ」と
勝手に宮本の疲労を心配するバカモノおじさんになってしまいました。
でもそんな心配をしてしまう歩き方だった。


黒ジャケット黒シャツで宮本、メンバー登場。
en1 地元のダンナ
客席中段あたりを指さして「その辺の男の歌を歌ってあげます」。
もうちょい左をさしてくれたらちょうど僕だったんですが(笑)。
宮本が指さした方を見ていたら、男の方がえらく喜んでいました。
休憩したせいか一気に元気になる宮本。いつものように石君をいじって煽り立てる。


宮本ジャケットを脱ぐ、それを見透かしていたかのように丹下さんがすぐ回収する(笑)。


そして聞き慣れないギターイントロ。
en2 ココロのままに
おー、オレ初聞きだ・・・。昔からのファンの方は「熱闘甲子園」を思い出したそうです。
(その番組の主題歌だった)。
勿論CDでしか聞いたことないので、ライブではこんな格好良く聞こえるんだ、と純粋感動。
やっぱりライブで出る独特の波動ってのはあるんですね、今更ながら再認識。
アウトロでトミと石君をそれぞれ煽ってました、「もっと音出せ−!」みたいな。


「ここは俺の好きな埼玉なので・・・、仲間ですから東京の」
en3 武蔵野
トミの静かなドラムイントロ、これは何度聞いても格好いい。
個人的にはGWに車でグルグル回っていたので、その車中からの光景や山寺の風景が
頭の中を駆け巡る。東京のことを歌ってるはずなのに、田舎に良く合う幻想的な曲ですね、今更ですが。


「こんな貴重な初日に、あ、ホールツアーの初日ってことだけど、集まってくれてありがとう。
 温かい時間を過ごせました」というようなことを宮本。


「オッケー!トミ!約束の歌だ」
en4 FLYER
これも久々に「六人が一致する動き」を見せてくれた。
ラストに石君の方をがばっと見て指を指す。
それに応えるかのように石君は今まで以上に深く腰を沈める。
あー、見てるこっちのほうが腰痛になってしまいそうな姿勢だ(笑)。


その石君の強烈なギターイントロ。
en5 ファイティングマン
会場の盛り上がりは最高潮。ホールでもドーンと盛り上がる。
ラストでトミに「力を振り絞れ!」。
「サンキュー戸田!」と宮本は心なしか長めの投げキッスをして退場。


正直(本編終了の疲労っぷりを見たせいもあるのか)これで終わってもおかしくないと思っていたら
会場の手拍子に応えるように宮本とメンバー登場!服装は変わらず黒シャツ。
この独特のベースイントロは・・・。
en(2)6 待つ男
最近定番になりつつあるラストの曲だ。
この曲になると宮本はモニターに足を乗っけて伸びやかに歌い出す。
途中で成ちゃんを前に出す。と、後ろから宮本が成ちゃんに抱きつくような仕草も(笑)。
もうラストということで、宮本も出し惜しみなく声を出していた気がします。


また宮本は投げキッスをして退場。
そして出口付近でよくやる「変な歌舞伎役者のような動き」、ヨオーッ!ってなポーズをする。
これ言葉じゃ全然伝わらないですね・・・。まあそんな感じで終わりました。



良くも悪くもエレカシのツアー(ホール)初日という感じでした。
特に暑中見舞と遠い浜辺の二回の歌詞間違えは「大丈夫か」と思ってしまいました。
昔なら勢いで乗り切ったかもしれませんが、初日ということもあってか完全やり直し。
そしてそんなに謝る宮本にもちょっと驚いた。丸くなったなあ先生、のような。


個人的には前のライブが水戸の「超熱狂」だったので、その残り香がまだあったので、それと比べると
(まあライブハウスとホールを比べるのも難しいんですが)よく言えばホールでのライブらしいクールな
悪く言うと落ち着きすぎた感があります。
ライブハウスツアーはジェットコースターで勢いでガーッと下っている状態のまま
JAPAN JAMで一旦のクールダウンを迎え、またジェットコースター再スタートのような
感覚なのかもしれません(あくまで僕が思った感覚です)。
まだホールツアーは始まったばかりなので、またホールツアーなりの熱狂を生み出して欲しいです。
特に暑中見舞-憂鬱な午後-や遠い浜辺はちゃんと歌詞さえしっかりすれば凄くライブ映えする曲だと
思うので、今後の良化に期待したいです。
エレカシの底力、本当の力はこんなもんじゃないでしょう。これから良くなっていくと思いたいです。


まだまだ日本中の心に火を灯して、新たなる熱狂を生んで欲しいです。